土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『電脳コイル』#01「メガネの子供たち」の感想。

「子どもたちの噂によると、大黒市では最近、ペットの行方不明事件が多発しているそうです。」
『電脳コイル』#01「メガネの子供たち」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。


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 さすがに冒頭で「うんちっ!」と書くには憚りがある…wキャラクター性としては特に流行の記号化を取り入れることなく、それぞれのキャラクターが独自の行動を起こすことによって微妙な人間関係や心情を描き出す点には安心すら覚えます。コミカルな展開を用意しつつも、中身は電脳やら怪談やら社会風刺やらイジメ問題やら人間ドラマやらと、非常に濃密なストーリーを展開。加えて、「メガネ」と呼ばれるガジェットの発明によって楽しそうでわくわくするような世界観を獲得しています。まぁ、気楽に感想を書き連ねていきますよ~☆

■電脳世界の説明

 初回なんだから仕方ないwずいぶんと説明的な内容が多かったなぁ。ただ、その提示の方法もセリフによって行うことは少なく、むしろ映像やら文脈から理解させようとする方法が取られていて良かった。だとしても、パソコンの知識がないと理解できないんだろうけどww
 たとえば、セリフとして明らかな説明口調としては「いたいた、電脳ネコだわ。」とか「あんた、メタバグも知らないの?」というフミエのものに顕著かな。。それでも端的なんだけどねw実際に電脳ネコを見つけたところで「電脳ネコ」とは一人ごちるわけないし、メタバグも知らないの?とわざわざ具体名を出して説明めいたセリフを履くのも不自然な感じがする。第一、電脳世界の説明をいかに行うかっていうときに、まず主人公であるヤサコが電脳に詳しくないっていうのが上手く機能しているんだろうね。そうすれば、ヤサコが解らないことは視聴者の解らないことであって、その説明を他のキャラクターが行うっていう自然な流れも作りやすい。今回はその説明役をフミエが担ったわけで、それがセリフの中にも織り込まれていたって感じです。
 加えて、映像やら文脈としての説明としては、たとえばキョウコがデンスケにかばんを投げた場面が象徴的なのかもしれない。あの場面を見ただけでデンスケが本物の犬でないことは一目瞭然だし、かばんを取ってからも身体にノイズが出ているところも電脳を理解する具体例としては解り易かったと思う。他にも、ヤサコたちがイリーガルと初めて遭遇したときもメガネを外すとデンスケやイリーガルが見えなくなるっていう構図も電脳らしさを見せ付けるのには解り易かったし、初回には随所にそういった説明的な要素を説明的と思わせないように工夫された表現が散りばめられていた。

■独特なキャラクター設定

 最近のほかのアニメのキャラクターに比べると、見栄えがしないんだよねw髪の毛は普通に黒髪だし、ツンデレとか巨乳とか妹とか、そういった属性的な記号の付与もない。性格的な面についても、取り立てて複雑な背景を抱えたキャラが出てくるわけでもなく、イジメ要素だって後々になってから出てくる要素になる。だから、これといった強烈なキャラクターの差別化が行われているわけでもない。これってNHKだから出来る企画なのかなw他での企画だったらキャラの時点で視聴率取れなさそうだから没になりそうww最近のアニメ界の弊害だよね。。。
 いわゆる「健全」なアニメなんだと思う。ジブリ作品なんかを引き合いに出せばいいのかな?単にキャラクターの魅力だけで押し売りをするような作品じゃなくって、しっかりと世界観や脚本やガジェットや内容で勝負をする手間隙をかけた料理って感じ。決してスナックのような気軽に片手間で食べられるようなものではない。そこらへんに普遍的な魅力を生み出す原理があるのかもしれない。
 とにかく、ジブリに比べたところでキャラクターが絵柄的にも性格的にも影が薄いように感じてしまうのは気のせいなんだろうかwなんていうか、「誰でもいい」って感じなんだよね。別に主人公がヤサコでなくても良かったし、相手がイサコでなくても良かった。イサコやヤサコに設定されるキャラクターっていうのは他の誰もが少なからず抱いているような要素を持っているから、敢えて彼女たちに限定するようなものでもないと思う。単に「立場」や「環境」が重要な要素を与えるものであって、そこに人物の性格なり生い立ちっていうのはそれほど影響がないように思える。そう考えると、キャラクターそのものが主張なり考えをもって行動するっていうよりは、彼女たちを取り巻く状況こそが物語を進める一番の推進力として用いられている点にこの作品の特徴があるのかもしれない。キャラクターの差別化に拘らなかったって言えばいいのかな?その分、見ている視聴者も自分とアニメの中のキャラクターを重ねて見ることができるのかもしれない。流行のキャラクターごり押しアニメの登場人物と自分を重ねるのって、至難の業だもんねww登場人物への感情移入っていうのを復活?させているところに「健全」とでも言うべき要素を見て取ることができると思う。

■引っ張り方

 話の引っ張り方も上手かったなぁ。まったく説明もなしに展開されるイサコのイリーガル捕獲シーンだけど、あれが後々の伏線にもなっているし、鳥居のマークをチョークで書くとキューちゃんから逃げられるっていう場面や、暗号式でキューちゃんを足止めするっていう能力も不思議で魅力的だった。今回の終わりのシーンも、まるでラスボスが登場するかのようにサッチーが建物からニョキニョキ出てくる場面で次回への期待を誘うような終わり方だった。演出としても見事な感じだよねwさすが、初期放映が終わった途端に再放送が地上枠に置かれるだけの内容と展開だと思います。普通はBS枠とかに移動して再放送するなりして、よもやゴールデンタイムに近い時間帯ですぐさま再放送をするなんてのは恐ろしい需要だったんだろうなぁ。。



 よく見ればハンバーガーショップ?での場面で後ろに猫目やおばちゃんがいるんだよねwここらへんの遊び心も電脳コイルの魅力なんだと思う。古い空間の中でデンスケがイリーガルに襲われそうになるシーンだって、登場のさせ方が背景に雷を鳴らせながら、いかにもな登場で面白かった。オヤジが頬を染めるシーンとか、古い空間から鉄板に乗って逃げ出すシーンとか、どれを取っても爽やかな面白みがあってよかった。さすがNHKというか、まぁ、優等生的なアニメだよねwwそして、そんな表向きの顔を作っておきながら、次第に社会風刺なんかを織り交ぜてくるところが重畳至極。

テーマ:見たアニメの感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2009/11/17(火) 00:01:00|
  2. 電脳コイル
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