土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『生徒会の一存』全12話の感想。

「仕方ない。じゃぁ、いっそのこと、新しいタイトルを…、憂鬱ってどう書くんだっけ?」
「書いちゃダメ!!!」
「書いとけば、みんな見てくれるよ。」
「犯罪です!」
『生徒会の一存』#01「駄弁る生徒会」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。


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 いやぁ、ついにアニメもラノベも来るところまで来てしまったのか…。基本的には最初の「アニメ化緊急会議」だけを見れば、後の話は見なくてもいいかもしれないwただパロディーを垂れ流すだけだし、適当にキャラクターを配置してハーレム的展開をギャグっぽく行っただけ。昨今のラノベやアニメに見られる「軽み」を先鋭化させたような作品でした。他のアニメは舞台裏を語らずに粛々と中身のないアニメを作る中、この作品はなぜ中身のないアニメを作るのかといった事情が垣間見られるので、その点だけ良かったかなw「だけ」と言ってしまうと申し訳ない気もするけど…。

■アニメのビジネススタイル

「メディアの違いを理解せよっ!」

「とにかく、これは碧陽学園生徒会の世界戦略の第一歩!メディアミックスを展開すればお小遣いアップも夢じゃないわ!!」

 会長の「書いとけば、みんな見てくれるよ。」というセリフは衝撃的だったなぁwよくぞ言った!と思うと同時に安心する部分もあった。今までの薄っぺらい「軽み」のあるアニメっていうのは、制作側が「中身のない作品だ」と自覚した上でビジネスのためと割り切って作っているのかどうか解らなかった。まぁ、ケースバイケースなんだろうから一概には言えないけど、この作品の冒頭でこんなセリフを聞いたことで、少し安心しちゃいましたw「わかってて作ってるんですね」っていうことが読み取れて良かった。
 ここで言う「お小遣いアップ」とは、おそらく社員さんたちのお給料でしょうwさしずめ、碧陽学園生徒会っていうのも制作側を充て込んでるんだと思う。メディアミックスは購買意欲の相乗効果などなど典型的なビジネスモデルとして確立されているし、パロディーを多く盛り込むこともアニメ業界全体の活性化につながるのかもしれない。パロディーを理解するには他の作品を知らないといけないわけだし、この作品の引用元をたどって他の作品を見るきっかけを与えることにもなる。だいたい、視聴者としては既にアニメをおおよそ見ているオタクやマニアを相手に考えているんだろうから、効果のほどは微妙なところだろうけど。少なくとも、この作品はそういった商業的なものとして作られたものであって、中身を求めて作ったものではないことは明らか。そこらへん、冒頭で自白しているところが潔くて清々しいかな?w似たような作品が解体・再生産される中で好感の持てる部分ではある。

■パロディーの質

 作品にパロディーを多く盛り込むっていうのはずいぶん前からある手法。見たことのあるアニメの中では『アベノ橋魔法☆商店街』(2002)が古いほうになるのかなぁ。。それに次いで『ぱにぽにだっしゅ!』(2005)が来て、『さよなら絶望先生』(2007)に『ハヤテのごとく!』(2007)が追いかける感じ。他にも『銀魂』とかいろいろあるし、原作レベルでのことを考えればよっぽど多くなるんだろうけど。。
 そういった作品群と並べてみると、生徒会の一存のパロディーってのは見栄えがしないよねw特筆すべきことがあるとすれば「自虐性」ってなだけだろうか。さっきの潔い告白といい、自虐ネタが多いよねwただパロディーを羅列ことはマニアを刺激するだけの効果を持つんだろうけど、作品の重層性など深い部分でパロディーを使いこなせていないのが残念。それもまた解ってやってるんだろうけど(^_^;)アベノ橋なんかのパロディーの使い方こそ上手かったと思うんだよねぇ。。
 パロディーと言えば『涼宮ハルヒの憂鬱』なんかでも細かい部分では使われていた。「射手座の日」なんかは典型的な感じ。あれはスタッフが楽しんで作っていたような気配もあるけどねwもはや最近のラノベやアニメは前作の縮小再生産の段階に入っている感が否めません。

■なぜか配置されるシリアス展開

 そして、不思議なのがシリアス展開。なぜか毎回ラスト10分くらいになるとキーくんがシリアスな表情になって女の子たちが心配するっていう流れができるんだよね…。あれってなんなの?違和感ありまくりなんだけど。。前後の文脈もなく付け焼刃的にシリアス展開に持ってくから薄っぺらいし、なんとなぁくしんみりするだけなんだよね。。
 これぞ「軽み」ってやつなんだろうか…。細かい設定やら難しい脈絡はすべて省略して、なんとなぁくその場だけシリアスっぽい雰囲気を感じ取れればそれでいいみたいな。キャラクターの記号化だけで飽き足らず、シナリオまで記号化されちゃってますよね。。たまらんなぁ。。。

■典型を辿るキャラクター配置

 良くも悪くもキャラクターを4人の女の子に凝縮して配置したところは上手かった。これも縮小再生産の象徴的な側面だと思う。ロリ・天然・元気な子、ボーイッシュ・スポーツ万能・実は可愛いというギャップ演出、髪の毛ロングストレート・姐・したたかさ・大人、妹・ゲーマー・BL好きといったように、今までのアニメが提示してきたキャラクターの属性を整理再統合した感じ。そして、ツンデレ・ヤンデレ要素を各所に配置してハーレム的展開を構築すれば簡単にラノベの一丁あがりww今までの作品を一度ミキサーにかけて、できあがった液体を小麦粉に混ぜて成型したみたいかな?ここらへんもさ、縮小再生産なんでしょ。。



 その制作会社の次回作を期待するあまりにDVDなどを購入することは正義なんだろうか…。そもそもDVD購入がクリエイター側に対して金銭的な影響を直接与えるのか疑問だし、良い作品にこそ投資すべきだとは思うんだけど。。そこはマニアのジレンマなんだろうか…。

テーマ:生徒会の一存 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2009/12/21(月) 02:53:54|
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