土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『デュラララ!!』#04「形影相弔」の感想。

「セルティ、君はいつだってそうだ。君の感じる世界は、果たして僕が感じている世界とどれだけ差異があるのか。僕はただ、それが気になるだけなんだよ。これは何も視界だけの話じゃない。価値観の問題でもある。人間としての価値観ではなく、この街に具現化した、ただ一人の妖精デュラハンとして見た世界の価値ってやつをさ…。」
『デュラララ!!』#04「形影相弔」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。


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 セルティがしゃべった!!w#02「一虚一実」でナレーションをやってたのはセルティだったんだね。。誰か特定のキャラが一話ごとにナレーションを担当しながら物語を進めていくってのは固定されるらしい。今回のナレーションは闇医者の岸谷でした。なんだか彼、変態ちっくな匂いがするなぁ。。セルティに興味津々なわけだけど、価値観の同一を望むわけでしょ?彼女のことを女の子らしくないと思っているらしいけど、セルティのどこが女の子らしくないと言うのだろうか。。めちゃくちゃ可愛いではないかwなんだか岸谷は自分の価値観を相手に強要するタイプとお見受けした。セルティの見る世界っていうものを尊重するようなセリフもあるけど、結局は自分の見る世界を共有して欲しいってことなんだろうか。まぁ、とにかく、こういった人々それぞれの物語が描かれるっていうところが『デュラララ!!』のいいところ。

■今回のテーマと演繹ちっくな物語構成

 どうやら各話それぞれにキーワードが設定されているような感じがする。#02では「日常と非日常」について、#03では「異邦人」について、そして#04で「価値観」について。どれも共通するのは他者と自己存在における世界認識の差異だとか、池袋を日常と非日常の混濁した空間と考えることとか、この作品の基本的な骨格になるような部分になる。今回はセルティと岸谷の見る世界の違いだとか、価値観の違いっていうものを言っていた。これは#02「一虚一実」の内容とかなりかぶるんだよねwマゼンダちゃんの見ている世界が全てではないっていうオチを#02では持ってきていたところが、今回の岸谷とセルティの価値観の違いっていうのと根本の部分では同じ発想を共有するものだと思う。とりわけ、今回は相手のセルティがデュラハンという首なしの存在であるだけに、その価値観の違いやら見える世界の違いっていうものが具体的に示されたのかもしれない。だって、彼女には目がないもんねw当然、抽象的な話として価値観の違いや見える世界の違いっていうものを考えるわけだけど、首なしの設定があるからこそ実際の問題としても見える世界の違いっていうのがあるから具体性のある展開になったのかもしれない。まさに「これは何も視界だけの話じゃない。価値観の問題でもある。」っていうセリフが、具体的な問題から抽象的な話題へと転換させたポイントだった。
 それにしても、毎回ながら剥き身な感じがするなぁ。。ナレーションによって事細かに説明口調で語られるっていう演出を取っているから尚更なんだろうけど、日常と非日常とか異邦人とか価値観とか、それぞれ抽象的な話をそのまま語ってしまっているような印象を受ける。それぞれのテーマについて、具体的な逸話を付与したような感じ。具体的な物語が先にあって抽象的な論議へと帰納させるっていうよりも、先に抽象的な問題提起があってから具体的な物語を考えるという演繹法による思考の過程が窺われる。だから、剥き身というか荒削りというか、取って付けたような物語展開にも思えちゃうんだよねwもう少し具体的な物語のほうに重点を置いて欲しいような気がする。ややもすれば抽象的な問題の提示のみが浮き足立っちゃって、牽強付会になっちゃう可能性すらある。今回の話はそのバランスがちょっと崩れた感じがしたなぁ。。

■セルティの登場

「セルティ、君はいつだってそうだ。君の感じる世界は、果たして僕が感じている世界とどれだけ差異があるのか。僕はただ、それが気になるだけなんだよ。これは何も視界だけの話じゃない。価値観の問題でもある。人間としての価値観ではなく、この街に具現化した、ただ一人の妖精デュラハンとして見た世界の価値ってやつをさ…。」

「やっぱり僕の価値観と、彼女の価値観には違いがあるのだろうか。」

 沢城さんの声って温かみがあるよねぇ。。悩みを抱えてデスクに肘をついている様子っていうのは、なかなか妙に色気があった。でも、デュラハンなんでしょ?首がないし!w本来ならお化けみたいな冷たい存在であるはずなのに、悩んでいたり声が沢城さんだったり、変に人間っぽいんだよねwそこがミソなのかもしれない…。首なしのキャラに感情があるっていうところが面白いんだろうね。。しかも、セクシーだしw岸谷は彼女に「もうちょっと、女の子らしくして欲しい」だなんて言っていたけれど、どこが女の子らしくないのか逆に聞きたい!w悩んでいる表情がありありと浮かんでくるような声のあて方だったし、セリフや仕草も妙に悩ましかった。マゼンダちゃんといい勝負だねw
 っていうかさ、セルティがしゃべっているように感じているのは視聴者だけなんだろうか。。きっと作中の人物たちにはセルティの声は聞こえてないんだろうね。だって、もし彼女がしゃべることのできる人なら、わざわざ文字で会話する必要ないじゃんwこのときばかりは視聴者でよかったなって思うよね。沢城さんの声が聞こえるんだもんwいやぁ、それにアニメの中でわざわざ文字で語られたら面倒だし…。
 そんなセルティの過去話も登場したけれど、あれっていつの時代?なんだか中世から急に現代の池袋に飛んだように感じてしまう。今のルーマニアにはあんな古風な建物や舗装されていない道路や馬車はあるんだろうか。。セルティのもともとの服装だって妙に古めかしい感じがしたし。。デュラハンっていうオカルトちっくな話なだけに、設定として中世めいたものがあったんだろうか。。よもや馬がバイクに変化したとは思いもよらなかったよwそういった過去を持つセルティが池袋の普通なマンションに住んでいて、何の違和感もなくシャワーを浴びているから不思議だよね。。これも日常と非日常の混濁っていう世界観を象徴するようなシーンだった。もはや、現代の都会では隣に誰が住んでいるのかなんて、興味ないというか構わないもんね。そこに非日常の滑り込む余地が生まれるってわけだ。
 岸谷はセルティにご執心のようだった。果たして彼は首なしの彼女と恋愛をすることができるのかな?その中で、価値観の違いだとか物事の考え方っていうのがコントラストになって、鮮明に浮き上がるっていう寸法なんだろうね。セルティも人外のデュラハンだからこそ、却って「人間らしさとは何なのか」っていう視点を持つことになるのかな?これからの展開に期待ってところです。

■メタな演出方法

「あなたはどうかな?あの伝説の首なしライダーにどんな印象を抱いている?怖い?かっこいい?実はなんだかいい人そう?いや、やっぱり…。どう受け止めたらいいのか、わからない?」

 今となっては作中の人物が視聴者に語りかけるっていう手法も見慣れた光景になってきたよね。岸谷がビデオメッセージを作るっていう構図で今回の物語が進められていて、なかなか演出として工夫されているっていう感じがあった。目新しくはないけどね…wビデオに語っている以外にも岸谷とセルティの通常のやり取りが入るから、その交じり具合も良かった。



 漢籍の正史の作りにたとえるならば、この作品は「編年体」っていうより「紀伝体」ちっくな作り方だよね。誰か特定の人物の行動に沿って時系列を語るのではなくって、それぞれの人物ごとにそれぞれの視点から物語を語る感じ。だから、ある人物の一人称によって物語世界が語られることもないし、そういった意味では主人公もいない。時間は確かに共有されていて進むんだけど、登場人物のいる空間ごとに違った見方が出てくるっていうのも当然の話。せっかくの紀伝体なんだから、同じ事象に対して違う人物からの視点によって事象の見え方が異なるっていう演出をやってもいいと思うんだけどね。。そこまでは考えてないのかな(^_^;)

テーマ:デュラララ!! - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2010/01/30(土) 00:01:00|
  2. デュラララ!!
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