土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『機動戦艦ナデシコ』#06「『運命の選択』みたいな」の感想。

「故郷を見る権利は誰にでもある。若者ならなおさら…。」
『機動戦艦ナデシコ』#06「『運命の選択』みたいな」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。




 ようやくナデシコの醍醐味とも言えるような展開が出てきました。あのラストの逡巡を見せるユリカや影のあるフクベ提督のセリフっていうのが良かった。すべては第一次火星会戦から物語が始まっており、そこからの歴史を感じさせるような話だった。初めてルリルリという言葉が出てきたし、説明オバサンも登場したことで、揃い踏みって感じですwでも、最後の最後でラブコメ展開に持っていったのはもったいなかった。。あんなシリアスな場面があった後に、何の余韻も残さずにアキトのモテっぷりを出してしまったのは微妙だよねぇ。。シリアスなまんまで終わっても良かった気がする。。

■追い詰められるユリカ

「待って!今フィールドを発生させたら、艦の真下の地面が沈んじゃうじゃないですか!!そこには、イネスさんの仲間が、生き残りの人たちがいるんです!!」
「でもアキトさんが、アキトさん約束してきたんです!地下の人たちに、必ず助ける、連れて帰るって!!それなのに…。」

 あのセリフなしのままユリカの口パクでディストーションフィールド展開の命令を出すっていう演出が良かった。加えて、その命令を出すまでの一連の流れが緊張感のある中でいろんなキャラクターの立場が錯綜していて、なかなかシリアス感から背筋の伸びるような場面展開だった。
 安易なピクニック気分で戦略も考えずにコロニーの直上に着陸してしまったユリカの失敗を前提としながら、コロニーの人を犠牲にするのか自分達だけ助かるのかといった「運命の選択」を迫られるっていう構図が、ユリカの葛藤とともに描かれていたように思う。そんな中、ルリルリは冷静かつ冷徹にオペレーションを続けるし、判断に迷っているユリカに見かねたプロスペクターやゴートは艦長権限を軽んじて「提督、艦長には重すぎる決断みたいですねぇ。」とか「自動防御だ!」とか言い始めるし、メグミはコロニーの人たちと交わしたアキトの約束をことさらに強調するし、そしてユリカは寡黙になる。そんな緊迫感のある場面が妙にリアリティーのある場面に感じられた。こういう一瞬の判断が問われるような緊迫した場面って、妙に充実感があるよね…。

「火星にチューリップが落ちてきたとき、私達の運命は決まっていたのかもしれない…。」

 最後にトドメのようにイネスさんが言ったセリフもシビアなものだったなぁ。。フクベ提督は過去の第一次火星会戦でチューリップへの体当たりを試みてコロニーの犠牲とともに自分だけは生き残ったわけでしょ?今回のユリカの判断っていうのもコロニーを犠牲にしてしまったわけだし、その意味で「運命は決まっていた」ということなんだと思う。ナデシコの醍醐味っていうか、佐藤監督の素晴らしさっていうのが表れている部分じゃないのかなぁ。。ナデシコでは第一次火星会戦以前の月への移住計画から話が考えられていたわけで、そこを起点にしていろんな物語が始まっていく感じ。そんな全体の構成を緻密にくみ上げながら、ごく一部の物語にカメラを向けてストーリーを作り上げていくっていう仕組みなんじゃないのだろうか。。だから、たかだか一言のセリフだったり仕草・表情にしても、しっかりと前後の文脈を伴って意味合いがこめられていることになる。ここらへんがナデシコの面白いところだよね。

■フクベ提督の贖罪

「故郷を見る権利は誰にでもある。若者ならなおさら…。」

 どうも話の前半からフクベ提督の影について触れられていた。蜥蜴との戦闘を心配するフクベ提督に対してプロスペクターが「昔とは違う」みたいなことを戦術兵器の違いを挙げながら説明する場面もそうだし、アキトが故郷を見たいと我侭を言って認めようとしたときも贖罪の気持ちがあったように描かれていた。それに、イネスさんの「火星にチューリップが落ちてきた」っていうのも第一次火星会戦の話だし、ここらへんはすべて次回への伏線だよね(^_^;)
 中でもアキトの故郷訪問を許した場面は雰囲気があったなぁ。。いちおうは提督の権限を使って許可を出す方法になっていたけど、結局はフクベ提督の我侭でしょ?w敢えて4機しかないエステバリスのうち1機を出すことになるわけだから、戦略的にはよっぽど不味いと思うんだけど。。かつて自分がコロニーを潰してしまったこともあるから、その引け目もあってのことなんだろうねぇ。

■つぶやくキャラクター

「説明しないわけにはいかないな…。」

 キャラクターの特徴が見た目や性格の属性や語尾といった短絡的なもので形成されていないっていうところが好ましい部分なわけです。キャラクターそれぞれに物語が用意されていて、それぞれの特徴がちょっとしたセリフの端々に現れてくるっていうのもいい感じ。本筋の場面において、それぞれの「らしさ」からの反応が賑やかに出てくるっていうのもナデシコらしい一面なんだろうなぁ。。それに、本筋とは関係のない場面でもウリバタケ班長が「なんでアイツばっかりなんだ!!」ってアキトを目の敵にしていたり、イネスさんの説明好きを裏付けるようなセリフが出てきたり、今までのホウメイさんのセリフもそうだったり、脇役が妙に味のあるキャラクターで固められているっていうのも作品の世界観に奥行きを与えているように思う。

★今日のマキ・イズミ★
「ふざけていると、棺桶行きだよ…。甲板一枚下は真空の地獄。心を持たぬ機械の虫どもを葬るとき、わが心は興奮の中に…。なぜ…、冷めたもの…。悪いわね、性分なの。」



 なんでオチが「キス、してくれる?」だったんだろう。。せっかくのユリカの葛藤がお気楽なラブコメムードで一掃されてしまったwwやっぱりナデシコはシリアスよりギャグを優先するんですね。。次回はフクベ提督の最期?のお話です。さぁ、次回もみんなで見よう!!

テーマ:見たアニメの感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2010/02/17(水) 23:00:00|
  2. 機動戦艦ナデシコ
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