土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『デュラララ!!』#11「疾風怒濤」

「人のためだとか、世界のためだとか、そんなことは言いません。ただ僕が見たいんです!!僕が信じたいんです。」
『デュラララ!!』#11「疾風怒濤」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。




 アイザックとミリアだぁ!!w出てきたとき、超爆笑したww『バッカーノ!』から友情出演って感じなのかな☆それにしても、あのチョンマゲと言い、新撰組の羽織と言い、如何にも二人らしい登場だった…。でも、ミリアの「~だね!」っていう口癖が聞けなかったのは少し残念。ともあれ、久しぶりに二人に会えただけで満足です!内容はと言えば、かなり重たかったwこんなにセリフ詰めの回っていうのも珍しかったんじゃないのかなぁ。。波江とのやり取りとダラーズ創設の経緯を主軸に据えながら、帝人とセルティの内面を描いたような話でした。

■波江との対峙

「許せない。弟の邪魔をするなんて。いけないのよ?弟の邪魔をする人は…。いたら、いけないのよ!」

 弟の誠二への偏愛を自らの行動原理とする波江にとって、障害以外の何ものでもない帝人の存在ってのは邪魔なんだろうね。。セルティの首のことや裏で行った工作について、どうやらすべてを知っているような口ぶりでいる帝人なんだから、これは生かしちゃおけないってとこなんでしょ。
 それにしても、二人とも「そう、あなた、そういう人なのね。」とか「そうか、この人は、こういう人か。」だなんて、お互いに数行のやりとりをしただけで悟ったような口ぶりだよねwおそらく、ここは二人が彼岸と此岸の両側を象徴するような立場にあることを示したかったんだと思う。波江の言う「そういう人」ってのは表向きの世界の人ってことで、帝人の言う「こういう人」ってのは裏社会で生きる人ってとこだろうか。このあとも、帝人の言うことを「キレイゴト」と波江が言い切る場面が出てくるし、「こんな世界に足を踏み込む」っていう表現からも波江は日常ではない世界に立場を置く人間なんだと自認していることがわかる。どうやら二人の関係性を、そういった表と裏の関係を象徴するような対立軸に置く狙いがあるように感じる。

■現実にオーバーラップする虚構

「そんな理由で人の命を、あなたの自己満足で矢霧くんを不幸にさせるつもりなんですか?」
「今さら何言ってんの?その歳になって、こんな世界に足を突っ込んで、ありふれたことしか言えないなら、その不快な口を閉じなさい。」
「確かにキレイゴトかもしれません。だから何だって言うんですか?人を殺した反省をしろっていう、今さら以前のことも理解できないのは、そっちじゃないですか!?」
「ドラマの見過ぎよ。お約束な予定調和ばかり…。ここは現実なのよ?ゲームや雑誌の中じゃない、あなたは英雄なんかでもない。身の程を知りなさい!」
「それの何が悪いって言うんですか?予定調和も、お約束も、ご都合主義も、無理矢理のハッピーエンドだって大好きですよ!それを目指して、何が悪いって言うんですか!!人のためだとか、世界のためだとか、そんなことは言いません。ただ僕が見たいんです!!僕が信じたいんです。(そうだ、信じる。僕は信じる。みんな…、きっと…。)確かに、こんなのありふれた考えかもしれません。でも、ありふれてるってことは、それだけ、みんながそのことを考えてるってことなんですよ!!」

 バッサリだゎ~。波江の誠二に対する思いを自己満足と言い切ってしまうとは…。それほど長く語ったわけじゃないのに、よくも言い切ったもんだよねw
 それにしても、帝人と波江の関係を表と裏の関係や此岸と彼岸の対立で捉えた上で、帝人が虚構の世界を語って波江が現実の世界のことを語るっていうのは面白い構図だと思う。真っ先に思いつくのは、此岸が現実に対応する発想であって、彼岸が虚構に対応するものと考えてしまう。だけど、ここでは逆に発想してるんだよね。。平々凡々な日常を生きる帝人だからこそ、日常では味わうことのできないワクワクするような虚構の世界に憧れを抱くんだろうし、逆に非日常に生きている波江からしてみれば、現実たる日常生活が前提として存在しない限りは自分たちの非日常が成り立たないということを暗に理解しているんだろうか。。
 そして、「ありふれてる」ってことは日常に属する側の発想だよね。どこにでもあるとか、よくあることとか、要は誰もが経験したことのあるような、共有できる発想だっていうこと。帝人自身も「予定調和も、お約束も、ご都合主義も、無理矢理のハッピーエンドだって大好きですよ!」って言っているからには、虚構が虚構であることを理解しているんだと思う。その誰もが馴染みのある「ありふれている虚構の世界」っていうのを、帝人は現実の世界で展開させようとしているっていうところがミソなのかなぁ。。現実なんだけど虚構を見てみたい、そんな現実社会に虚構世界を重ねて見るような現象を帝人の行動が物語っていたように思う。
 今まではゲームや雑誌の中にあった虚構っていうものを、帝人は自分自身で体験してみたくなった。というより、そういったメディアに触れいてる中で、かえって現実に対する無味乾燥でルーティーンな感覚っていうのを強めてしまったんだろうか。すると、次に思いつくことは現実の社会で見てきたような虚構の世界を体験できないのかっていうことなんだと思う。それが池袋という場所を借りて実行され、ダラーズっていう虚構のネット空間で発生した組織が、実際に活動して実体を持つに至ったのかな。やっぱり初回の頃から一貫してテーマとして描かれてきた虚構と現実の交錯っていうものが、ここに来て集大成的にその姿を結実させたと見ることもできるように思う。
 本当に簡単に考えてしまえば、帝人は夢を見ちゃったイタイ子って感じもするよねwネズミーランドにでも勝手に行けばいいのにww彼は池袋をダラーズという組織を使ってネズミーランド化した魔法使いってとこかな。。

■主人公になりたかった帝人

「そんな理由が、そんな理由で人が死んで、その身体を使ってあんなことをして、僕のことまで狙って…。」

 最後だけおかしいでしょw帝人ってこんなに自分大好き人間だったっけ?ww自意識過剰というか、悲劇のヒーローを気取っているというか…。自分から首を突っ込んだくせに「僕のことまで狙って…。」というのは、ずいぶんな言い草だよねww

「理屈も通じない相手に、挑む力も知恵も、僕にはありません。努力する時間さえも、与えてもらえない。だから…、僕は、数に頼る!!」

 ここでも非力な主人公を気取っているように見えてしまう。。そもそも首を突っ込んだのは自分の意志で決めたことだし、それなのに「努力する時間さえも、与えてもらえない」っていうのは言い訳でしょwなんだか、かっこつけたいのかなぁ。。

「地元の空は高くて広かった。でも、何もなかった…。子どものころは、この町も冒険にあふれていた。いつからだろう、こんな風になってしまったのは…。何かを変えたかった。でも、飛び出す理由も、勇気もなかった。」

 要は日常生活に飽きちゃったわけだよね。。それで、虚構の世界に憧れを抱いてしまったと…。このセリフを聞いていると、ついつい『涼宮ハルヒの憂鬱』のキョンを思い出してしまうw彼も日常に飽き飽きしていたんだけど、ハルヒとの出会いを通じて日常生活のありがたみってのに気付くっていうストーリーだった。帝人についてもストーリーは違うけど、日常に不満のあるところは共通しているよね。主人公らしからぬ存在っていうのも似ているしwとは言え、帝人は自分こそ主人公であるかのように振舞いたかったみたいだし、その点ではキョンと大きく違っている。今のところ、帝人は日常あっての非日常なんだということにも言及していない。ここまでの話の中では、帝人って、ただのイタイ子でしかないよねwまったく何かしらの成長をしているわけではないし、脇役が出しゃばってる感じしかしない。。

■新たなセルティの誕生

「無駄なんかじゃないさ。君が生きてきた20年は、無駄なんかじゃない。これからの人生に生かせれば、どんなことだって無駄じゃないさ。」
「生かす?一体何に生かせと言うんだ!」
「たとえば、僕と結婚すればいい。」

 いつの間にプロポーズを…w今までの流れから言って、新羅も誠二や波江と同じ嗜好を持っているように感じるなぁ。。ただ単にセルティっていう存在を独占したいというか、セルティ自身の内面に関係なく、セルティには自分に従順であってほしいというか…。セルティ自身は自分の過去を追い求めているにも関わらず、それを「無駄」と言い切っている新羅には、セルティの意志を尊重するような態度は感じられないよね。それを上手いこと懐柔して、自分の思い通りにセルティを囲いたいっていうように見える。セルティに首を捜すことを止めさせるってのは、言い換えれば自分の過去を捨て去れっていうことでしょ?それって、セルティのアイデンティティを捨てろって言っていることと同じことだし、それこそセルティに新しく新羅向けセルティに生まれ変われって言っていることと同じことになる。

「私は変わってしまったのだろうか…。20年間、この街で暮らして…。」

 セルティ自身も、首の喪失とともに自己の喪失を感じているんだろうか。過去の自分との連続性に不信感を覚えてしまっているんだよね。新羅に対して実際に「愛」と呼ぶに相応しい感情が芽生えていることは彼女自身も感じていることだったし、そういった心境の変化も含めて不安に思っているんだと思う。

「名前は?」
「セルティ…。」

 そんな不安定な心情でいる中、おそらくは自分の首であると思われる張間セルティが自分自身の名前を「セルティ」と名乗るんだよねwってことは、セルティ自身の名前がセルティであるかどうかも確信が持てないというか、自分の過去が独立して歩いているってことから考えれば、今の自分は昔と連続しない存在だっていうことにもなる。ここで、完全にセルティ自身は自分のアイデンティティが喪失していることを感じて、茫然自失ってところなんだろうか。。名乗りを聞いたら、すぐに駆け出しちゃよねw

「吹っ切れた!あぁ、私には首がない!私は化け物だ。多くを語る口も、相手に情熱を伝える瞳も持たない。だが、それがどうした!それがどうしたと言うのだ!!私はここにいる…。確かに、ここに存在する。眼がないと言うのなら、わが行状のすべてを括目して見るがいい!化け物の怒りに触れた者の叫びを、存分に耳にするといい!」

 最初の首がないっていう発言はどうなんだろ。ただ単に首が離れているっていう意味で首がないと言っているのか、それとも完全に首を喪失してしまったという意味合いで首がないと言っているのか、どっちなんだろう。この後のセリフで「私はここにいる」っていう発言からすれば、後者の意味なのかなぁ。。つまり、今までのセルティは首によって自分のアイデンティティのいくぶんかが保証されるものと考えていたところ、その首が一人でに自我をもって動いている現実(あるいは錯覚)を見たことによって吹っ切れて、それでもなお思考している自分っていうのを認めるしかない状況になっているんだと思う。自分には首が必要ないっていうことを、自分自身で認めたっところなんだろうね。

「私は、今ここに生まれた!私の存在を、この街に刻みつけるために!!」

 そして、首に依存しない自分っていう存在の誕生を自分で認めたのが最後のセリフ。こうなると、新羅の狙い通りって感じだよねwまぁ、かくも純粋なセルティって感じww

■そのほか

「人生ってなんだ…。人は何のために生きている…。そう問いかけられて、俺はそいつを死ぬ寸前まで殴ってやったわけよ。ポエマーな中学生ならともかく、二十歳過ぎたヤクザが言うのは犯罪だろ?」

 ネタかよ…w静ちゃんって、こんなセリフ言うんだね。。ちょっとびっくりした。。
 他にもネタはたくさん仕込まれていたねぇ。。ケンタッキーおじさんを模した絵柄とか、微妙に文字を変えている広告とか商品もたくさん出てきたし、完全に現実に存在するモノをパロディーちっくに登場させる意図があったものと思われる。帝人に関わって出てくる現実と虚構の交錯に関連して、作中の世界が現実の世界と地続きであることを印象付けたかったんだろうか。。遊馬崎や狩沢なんかが実際にあるラノベの話をしているところなんかも、作中の世界が現実と連なっているっていうことを表現しているのかなぁ。。二人の着メロで笑っちゃったよw
 帝人はなぜ波江の携帯電話の番号を知っていたんだろうか。。直接の接点はなかったよね?ってことは、情報の入手経路として考えられるのはイザヤだけだよねwいったい何を取引したんだろうか。。あるいは、イザヤなら無料で情報を渡したかもねw彼も今回のダラーズ集会には興味津々というか、あの人々を見て楽しんでいたみたいだしw



 まさかダラーズにおばあちゃんまでが参加しているとは思わなんだ…wそういえば、波江の服ってどんなデザインなんだろうねww今回も面白かったけど、ちょっと帝人のでしゃばりに苛立ちを覚えてしまった…。次回でようやくセルティに関する話に終止符が打たれるんだろうか。。楽しみに待ってます☆

テーマ:デュラララ!! - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2010/03/22(月) 21:08:08|
  2. デュラララ!!
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