土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』全12話の感想。

「大丈夫、あなたがそう願うなら、会いたい気持ちは伝わる。」
「本当?」
「えぇ、音は必ず響く…。」
『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』#01「響ク音・払暁ノ街」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。




 かなり失望した感じ。A-1Picturesには『鉄腕バーディー』や『かんなぎ』といった作品もあるから、当初はだいぶ期待していた。初回の絵がキレイだったし、シナリオにもセーズの「水かけ祭り」での「炎の乙女」伝承を設定として交えていて好感を持っていた。なのに、、蓋を開けてみれば『けいおん!』や『らき☆すた』といった京都アニメーション作品のキャラクター配置と重なってるし、セーズのお祭りでの伝承も思わせぶりなだけだったし、いろんな要素の切り張りチックな感じのキメラになっちゃってて、しかも中身はすっからかんの何番煎じかもわからないような作品になっていたwラノベ原作付きでこういうふうになるんだったらまだしも、アニメオリジナルでこういった作風をやっちゃうのは製作サイドが末期症状にあるとしか思えない。もったいないというか、悲しむべきこととというか…。

■ファンタジーに輸出される女子高生

 おそらく、企画のコンセプトは「京アニ作品のキャラクターを戦場に配置してファンタジックに仕上げる」みたいな感じだったんだろうか。。女子高生をそのまま戦場に持っていったような感じだったよねw何も高校生の淡々とした日常をミリタリーちっくな世界観でやらなくってもいいのに…。ゆるゆるの生活感を描いておきながら、シビアな戦争という背景を扱うのは、どうも水と油の関係にしか見えなくって、うまく溶け合っていなかったと思う。ゆるーい日常を描いていただけに、いざ戦争に関わる場面になると緊張感もリアリティーもなくって何もなかったよねw基本的な路線から言って無理があるように感じたなぁ。。
 思えば、『聖剣の刀鍛冶』も同じような作風だった。あれもセシリーというゆるゆる女子高生をファンタジーの世界に輸出したような作品だった。登場してくるキャラクターが世界観にマッチしてないんだよねwあの世界観で育ってきたら、そんなキャラクターにはならないだろうっていう感じ。まったくキャラクターが浮いていた。今回の話だって、いくら辺境の土地とは言え、要塞に女の子5人だけが生活して小隊を組んでるっていうことの不思議さは意味がわからなかった。物語の背景にはローマ軍との講和だとかお姫様を差し出すことによる停戦協定だとか、わりと込み入った話を持ってきているのに、ふわふわぷにぷにした内容を砦の中でやっちゃってるから、ある意味では気持ち悪かったw
 京アニに続けと言わんばかりに二番煎じでやってるのか知らないけれど、舞台や設定を変えただけじゃ作品として成立しないでしょ。なんとか雰囲気を変えるためにミリタリー要素を加えたりしたんだろうけど、それも失策って感じ。

■ごちゃまぜの世界観

 そんな女子高生をファンタジーの世界に輸出するっていう荒唐無稽な話を大筋に持ってきながら、他の部分でも合成獣のごとく違和感ありまくりの奇妙な設定が組み合わせられていたと思う。基本は女子高生×ミリタリー×ファンタジーなんだろうど、細かい部分で変なことになっていた。
 まず、初回ではヨーロッパみたいな町並みなのに注連縄を張るという始末。主人公の持っている印鑑は篆書体。トマトを投げあったりするような収穫祭っぽいお祭りの様子が描かれているのに、教会の修道女は八百万の神を祀る。遠足気分で国境警備を行う登場人物たちは、中央との定時連絡をやることだって右往左往する。なのに、タケミカヅチという兵器を動かしてしまう。「炎の乙女」伝承を作って物語の背景に敷いてはいたけど、それを生かすこともできずに失速。リオに関しては初回から鈴とかアメージンググレイスの曲によってフィリシアとの関係性を匂わせるなど伏線も張っていたけれど、本当にそのままだった。ノエルの「ヘルベチアの魔女」に関するエピソードだって詳しいことは語られないままに本人たちは重苦しい雰囲気でいるし、しかもノエルに会ったばかりのローマ軍兵士アイシャは「十分苦しんだ」とか言って事もなくノエルを許しちゃう。
 すべてが茶番にしか見えないww最後にリオが両国の了解のもとに停戦を宣言するけど、あれも強引だったよねwいろんな要素が記号的にしか作用してなくって、上滑りしている感じ。中身がなくって、ただただ軽くシチュエーションとセリフだけが積み重なっているようにしか見えない。物語の背景になっている細かな設定についても、注連縄とヨーロッパと篆刻の印鑑だなんて、文化的な筋が通らないでしょ。。なんだか、いろんな世界観がぐちゃぐちゃに混ぜ合わされていて、世界観に一本の筋を通すような理念のない作品だったと思う。



 こうなると、単なる萌えでしかないよねw絵をみていると、キレイなだけにもったいないと思う。資金回収としての企画にしては上手く行くのか不安な手応えだし、とは言え、作品としては最低でしょ。なんのために作ったんだかって感じだよねwこの作品が「アニメノチカラ」枠の第一弾とは皮肉だよねww

テーマ:ソ・ラ・ノ・ヲ・ト - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2010/03/24(水) 00:01:00|
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