土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『東のエデン』#05「今そんなこと考えてる場合じゃないのに」の感想。

「そのやさしさが痛いんだってば…」
『東のエデン』#05「今そんなこと考えてる場合じゃないのに」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。


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 相変わらずシビれる内容でした。今回は特に素晴らしかった。というより、神山さんらしさが随所に織り込まれていて、その方法も最高にいいやり方だった。ちょっとアニメらしさはないかもしれないけど、ひとつの作品として何度も繰り返し見るに足るものだと思います。
 今回はいろんな対立軸が表面化しました。理想=ロマンチスト=滝沢朗⇔現実=リアリスト=セレソンナンバー1、社会⇔個人、社会人⇔学生、などなど。一番よかったのは頬の染まった大杉くんと咲の電車の中での会話と、それに連なった咲の内定者面談でのやり取りです。大杉くんはサークルのリーダー?に対して「将来的にコミットできなかった社会に不満を言うようになって欲しくない」というようなことを言います。それに対して、咲が「大杉くんは正しいと思う…」と返します。ここで咲は「けど、それは単なる正論で、少なからず違和感を覚える」というような反応をしたと読みました。その後の内定者面談で「うかつな月曜日」のミサイル事件に対する咲の見解を問われる場面があります。そこで、「杓子定規」な答えをしてしまうのですが、電車の中での咲と内定者面談での咲の対比が絶妙でした。咲は自分で「正論」を言う大杉くんに違和感を覚えたわけですが、実際に「社会」に接する内定者面談の場では自分自身が「正論」を言ってしまった構図になります。その展開が、タテマエとホンネじゃないですけど、今の社会の抱えるひとつの問題を最高の形で浮かび上がらせる効果を持っていたと思います。
 さらには、そういった現実社会の中で葛藤している人々に対応する位置に滝沢くんが置かれるわけで、その対比もよかった。滝沢くんは大のロマンチストであり、気持ちいいくらいにイキイキとしていました。社会にコミットしようとする人間であるほど自身の意志と社会からの期待の間で葛藤することになり、そこから解放された状態にある滝沢くんは悩みはするけど主体的に生命力あふれる行動を見せます。確かに、社会に適応すれば、それは充実した生活を保障されるのでしょうが、そこではしばしば自己の意志を覆い隠さなければならない。内定者面談でも「若者がこれからの社会をしょって立つ」なんて自主性を求めていましたが、社会に適応しなければならない状況とは矛盾しています。だから、咲は冒頭で「そのやさしさが痛い」と言ったのではないでしょうか。義理の兄は優しいですし、その環境を受け入れれば安心の生活ができます。しかし、それは自分の手によるものではない。まるで自分の存在の前提として「社会」が厳然とあるようで、辟易としてしまうことがある。それが「痛い」ということなのではないでしょうか。社会の縮図がパン屋の中に広がっていたように思います。誰かが「社会人デビュー」を「第三の誕生」なんていっていましたが、言い得て妙な感じです。
 かなり私情が入りましたけどwとにかく、いろいろと充実した話でした。滝沢くんはめちゃくちゃカッコイイし、パン屋のパンはおいしそうだし、ニートはドバイに送られていたし、総理は「ぎゃふん」と言うし、60円で内閣支持率が10パーセント上がるし、まさかのキスだしw来週も楽しみにしています。

テーマ:東のエデン - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2009/05/08(金) 01:50:40|
  2. 東のエデン
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