土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『さらい屋 五葉』#02「抱かれたい」の感想。

「しかし、それがし…。すっかり輪の中でござる。」
『さらい屋 五葉』#02「抱かれたい」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。




 政之助って見れば見るほど見事なダメニートだよねw変な意地を張って働かないくせに、ご飯だけは食べようと弥一のもとに転がるだなんて…wかどわかしのような悪行に加担することを良しとしないのであれば、弥一たちに近付かなければいいのに、ご飯目当てで梅の店に通ってしまうあたりの意志の弱さが如何にもな感じ。今回の話は、そんな政之助の優柔不断なところと、それに突っ込みを入れる周囲の人間のやり取りが面白かった。順調な滑り出しだと思う。

■五葉の誘惑

「ここに近寄らなけりゃ、金輪際悩むこともないがな。ここは、居心地がいいかい?」
「よいでござる。こうやって、人と過ごす場所が、この江戸には今までなかった。それがし、こういう性格であるし、藩士であったときから相手にはされてなかったのだが…。」
「可愛そう。さみしかったのね、お侍さん。」

 近寄らなければ仲間にされることがないのは考えればすぐにわかる。だけど、それなのに政之助は梅の店に通ってしまう。そこんところの心情の揺れが良かったかなぁ。。お絹に「政さん」って呼ばれて通うことを決心した場面はさすがに笑ったw
 政之助は今まで侍という肩書きにこだわって用心棒しか仕事を受け付けなかったけど、今回はそのこだわりを捨てていた。なんだか、ハローワークに通っている失業者みたい。自分に見合った仕事をっていう感じでこだわっているから、今まで就職先がなかったっていうパターンだよね。。ようやく生活のためにこだわりを捨てたみたい。この変化っていうのも、次第に政之助が社会に適合しようと自分から歩みよっている結果だと思う。それまでは能力がありながら人との付き合いもなく、社会生活を送るには引っ込み思案すぎる性格から社会不適合者と言われても仕方ないような状況だった。それを、なんとか生活しようと自分を変えて、社会に溶け込もうとしているわけだよね。。つまり、政之助は自分というものを変えることによって、社会に認めてもらおうと努力していることになる。
 一方、五葉はそんな社会から外れたアウトローの集団である。弥一も政之助と同様に社会不適合者であることは、その素性が物語っている。要は養子に送り出された家の家督争いから追い出されたんだもんね。。そりゃぁ、グレるさw今は岡場所という日常の社会とは切り離された治外法権的な場所に身を置いているわけだし。。でも、弥一は政之助と違って、自分なりに社会と対峙しながら生活する方法を身につけていた。弥一の生き方は自分を変えることをせず、むしろ自分らしく生き抜く方向にあると思う。そうなると、やっぱり政之助とは対照的な生き方をしているように見える。
 政之助は彼ら五葉の誘いを断って、なんとか自分を変えることで社会に馴染もうとする。そんな傍ら、五葉の誘惑があるんだよね。。五葉にいれば、別に自分を変えることなく、そのまま受け入れてくれる場所が用意されている。それを肌で感じてか、本人も「人と過ごす場所が、この江戸には今までなかった。」って言っているからね。少しずつ、自分の場所として五葉を考え始めているみたい。

「巻き込まれるのが嫌なら、その前に離れることだ。」

 こんなことを言われながら、離れられない理由もそこにあるんだろうと思う。政之助は社会に出るために自分を変えるのか、そのままの自分でも認めてくれる五葉の仲間になるのか、その間で揺れ動いている感じ。甘えて五葉に入ることは社会に生きる人から見たら単なる「甘え」なんだろうけど、これはこれで自分のままでいたいという真実はあると思う。そんな状況に対しては、政之助はきっと無意識なんだろうね。それを具体的な行動やセリフによって、ゆるやかに表現されているのが『さらい屋 五葉』の表現性の高さを示していると思う。さて、政之助はどっちに転ぶことやらw

■似ている弥一と政之助

「松、やつは仲間入りだ。」
「浪人ですか?」
「こっちから出なくても、どんどん深みにはまってやがる。あいつは面白れぇよ。」
「イチさんらしくねぇ。」
「仲間にしてぇのは、腕が立つからだけじゃねぇ。見てて飽きが来ねぇんだ。だから、どんな男か、もうしばらく見てみたい。」
「どんな男か…。」
「俺らしくねぇってのは、俺が一番わかってるさ。」

 弥一はかっこいいよねw惚れ惚れしちゃう。。岡場所の遊女が「ま、いい男だよねぇ。桂屋の女たち、客引きしないで、イチさんの部屋に忍び込むのに必死だってさ。」って言うのも肯ける。結局、お人好しでもない弥一が政之助の面倒を見ているのは、人間的な興味があってのことなんだろうね。それと言うのも、弥一自身の過去の体験があってのことなんだろうか。社会に馴染もうとするんだけど、どうしても認めてもらえない孤独感と言えばいいんだろうか。弥一は養子に出されて将来は家督を継ぐ人物として期待されていたわけだけど、その家の本妻に息子が生まれてしまったがために追い出されたんだと思う。まだここらへんは微妙なとこだけどね…。要は、自分で何をしたわけでもなく、家という社会につまはじきにされてしまったってことだと思う。それは政之助にも当てはまる部分は多い。政之助は能力があるにも関わらず、引っ込み思案という性格を持つために、それだけで不要物扱いをされてしまった。ここらへんの同じような境遇を感じてか、弥一は政之助をほっておけないんだろうか。



 松竹梅の三人衆の関係が面白いよねw松吉がおたけにかんざしをプレゼントしたことを梅造が知ったときの、「あいつやりやがったな」っていうセリフがツボだったwwさて、弥一が薬を買っていたけれど、これはどんな伏線なんだろうか。だいぶ楽しい。

テーマ:さらい屋五葉 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2010/04/25(日) 00:01:00|
  2. さらい屋 五葉
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