土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

『さらい屋 五葉』#06「幸せと思えよ」の感想。

「あのぅ、松吉殿も弥一殿も、梅殿を心配してのことではござらんのか?」
「政、そういうのはな、思っても内に含んでだ、口にしねぇもんなのさ。」
「そうなのでござるか?」
『さらい屋 五葉』#06「幸せと思えよ」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。




 予告の「ご隠居です。」で大爆笑してしまったw政之助が行水をしているところに弥一が来たときも、「身支度を整えて来るでござる。」とか可愛らしく動くのも笑った。。淡々と穏やかに話を進める中で、ときたまこういう間の抜けた表現が入ると笑っちゃうよねw今回で梅の過去回が終わって、ようやく次回は弥一の過去へと切り込むのか…。この間の近江屋の一件もあり、しばらくお預けだっただけに待ちに待ったという感じがする。素直で初心な政之助の空気を読まない質問によって、どこまで弥一の闇の部分に迫ることができるのかっていう感じなのかなぁ。それにしても、ここのところ政之助が単なる狂言回しになってきている感じがする。

■無邪気なお人好しと鋭さが同居した政之助

「あのぅ、松吉殿も弥一殿も、梅殿を心配してのことではござらんのか?」
「政、そういうのはな、思っても内に含んでだ、口にしねぇもんなのさ。」
「そうなのでござるか?」

 政之助をここまで純粋なキャラクターにしてくるとは思わなかった。別に思ったことを口にしてしまうことが政之助のらしさだというわけだけでなく、ズバリと物事を言い当ててしまう意外な鋭い観察眼も特徴なんだと思う。まるで子どものような無邪気な突っ込みに、なかなか周囲も呆れ顔っていう感じ。そういった背景には、友達ができたことを嬉しくおもいながら、その友達と同じ事情を分かち合いたいという気持ちがあるらしい。

「郷里に戻れば身体に良いとわかっているのに…、戻らんなぁ。江戸にいる訳があるのか?」
「郷里に戻れぬ理由のほうが大きくて…。でも、江戸は好きでござる。今は知人も増えて…。」
「悪さの仲間だと、お前さんわかっておるのかのぉ。」
「出会ったときから、ご隠居はそうやって、それがしを諌めてくださるなぁ。」
「向いておらんからだぁ。」
「梅殿もむいていなかった。だからこそ、特に足抜けに尽力されたのでは?」
「思ったことは、そのまま口に出してしまうんだなぁ、お前さんは…。だが、お前さんが悩んでも仕様のないことだ。」
「承知しております。ただ、相手の持つ事情に己も介入して、分かち合いたいと思える友・仲間…、それはきっと、家族のようなものであろうと…。梅殿は、ご隠居をとても慕っておられる。自分のことのように語って聞かせてくれる。ご隠居もよく梅殿の名を出されるでござるな。」
「わしもつい喋りすぎているようじゃ。」

 この「梅殿もむいていなかった。だからこそ、特に足抜けに尽力されたのでは?」という鋭さが政之助のらしさなんだよねwただ単に事情を共有したいというだけでなく、政之助の鋭い見方が人からものを聞きだすのに一役買っているらしい。相手が喋り過ぎてしまうのも、ただ政之助が無邪気に聞いてくるから無警戒になるだけでなく、鋭い突っ込みについつい相手をしてしまうのかもしれない。
 こんなふうに相手の事情を共有したい政之助っていうのは、本当にお人好しだよねwだから相手が悪さをしている集団だってわかっているのに、離れられないでいるんだろうと思う。世の中捜せば事情を抱えている人は人の数だけいるっていうのに、わざわざ五葉の面々との関わりを大事にするあたりがミソなんだねぇ。これだけのお人好しだとよく騙されそうだけど、そこらへんは鋭さを発揮して回避するのかもしれない。政之助はお人好しな部分と鋭さを持つ部分が同居しているからこそなんだろうと思う。
 セリフの中でも家族に憧れて、精神的に相手と通じ合いたいような気持ちがあるのがわかる。今までの行動から言っても、要は友達と呼べる人がいなかったのかもしれない。すると、自分の能力に眼をつけて、何かと興味を持って世話をしてくれる五葉の面々がかけがえのない家族に思えるんだと思う。いや、思いたいんだと思う。人間関係に飢えていたんだねぇ。。

「弥一殿、少し怖い。隙がなくて、それなのに、たとえるなら…、川面を流れる落ち葉のような人なのでござる。」

 そんな政之助が弥一を評してこう言った。初回では弥一のことを「余裕がある」とかって言ってきたけど、今になって考えてみると、むしろ余裕があるのは政之助のほうだと思う。
 っていうかさ、微妙に最初のころからキャラクターが変わってきているように感じるのは気のせい?最初は悶々と世の中に関わっていこうとしながら自己の引っ込み思案なところを直そうと葛藤するような部分があったけれど、今では単なる人の事情に立ち入ろうとする野暮ったい狂言回しじゃんw政之助が弥一の過去に迫ったことで弥一も少し張り詰めた感じになるし、かえって政之助は余裕を持つような雰囲気すら感じられるようになった。これも成長と呼べるのだろうかwいや、やっぱりキャラが変わったというか、政之助をどう見せていくのかという方向性が変わったように思う。

■出来すぎたお絹と梅の過去

「おとっつあんがお金稼ぎなんて、自分のためにも私のためにもしないってわかってた。別に話さなくていいよ。おとっつあんは、立派だね。」

 16歳にしては出来すぎた娘だ…。梅がご隠居のために必死になっている中で酒を飲む弥一に対して、ふくれっ面になるお絹も可愛かった。あんな親父のもとで、どうしてこんな器量のいい娘に育ったんだか…w
 そんな弥一が余裕をかまして酒を飲んでいたのも、すでに事態が解決に向かうよう詰んでいたからだったんだね。松吉から情報を聞いた時点で伝七の仲間に対する張り込みは開始していたわけだし、ご隠居だって政之助がいれば身の安全は保障できる。お酒を飲んでいることには万事解決に向かう算段がついていて、後はお絹が襲われる可能性を考慮してボディーガードをする必要があったってことだね。うん、あれだけクールにやられるとカッコイイもんだ。
 今回の話で梅の過去にまつわるエピソードは一区切りになった。ご隠居は仙吉にお金を渡さなかったにも関わらず、伝七からお金を渡せと言われても本当のことを言わずに渡す金などないと突き放した場面が良かった。伝七にお金を渡しているのが梅だと言わなかったのも頭目としての慈悲を感じるし、かつてお金を渡すことのなかった仙吉に「すまなんだ」と言って餞別を渡すのも感慨深い。いい話だったよw



 今回の話は長く感じた。たったの20分くらいだったのが、妙にゆっくり時間が流れたよ。それは退屈だから長く感じたわけではなくって、中身がずっしりと充実していたからこその感覚だと思う。見終わった後も、すぅーっと気持ちよかった。最終回でもないのに、なんだか得した気分wさて、来週が楽しみだ。

テーマ:さらい屋五葉 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2010/05/22(土) 04:15:19|
  2. さらい屋 五葉
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

コメント

<%template_post\comment>


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://lizardofsuturn.blog40.fc2.com/tb.php/310-ca96e97f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。