土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『さらい屋 五葉』#11「失礼つかまつった」の感想。

「弥一殿にとって、五葉とはなんであるのか。過去に囚われているのは、弥一殿なのでは?」
『さらい屋 五葉』#11「失礼つかまつった」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。




 うわぁ、弥一がどんどん腐っていくw最初に見せていた余裕はどこへやら、いつしか政之助に鋭い突っ込みを入れられて切り返すこともできなくなっていた。次第に弥一の虚飾がはがされて、弱い部分が露わになっていくように思える。そんな過程が手に取るように描かれていて、スゴイなぁ。。政之助に弥一の墓の場所を教えられるときの表情がたまらなかった。いい感じだぁ。。

■不要物扱いされる養子

「内密に処理する理由…。」
「主の血を引かず、誠の世継ぎにあらず。」

 今回の加納家嫡子誘拐にあたって、奪ってきた息子が弥一と同じ境遇になっていた。弥一自身も養子として入ってきた身であり、邪魔者になったということで処理された。まったく同じ末路を辿ろうとしている加納家の息子に対し、弥一はどんな思いを抱いていたんだろうか。

「しかし、ひでぇ話だなぁ。家のもんからいらねぇなんてよ。」
「憐れな…。」

 梅や政之助がこんな憐れみの気持ちを抱いているのも、弥一にとっては辛いのかもしれない。自分自身の過去をバッサリ憐れだと言われてしまったも同然だし、不要な存在であったという思い出したくもないだろう事実を突きつけられたことにもなる。

「おめぇの親は、おめぇのために金を払わねかった。代わりに、おめぇを内密に殺めてほしいと金を置いていった。おめぇはあの家に必要じゃねかったんだな。」

「なんだよ、こんな余計なこと、するやつじゃねぇだろ。」

 なんで弥一は息子にわざわざ状況を事細かに教えたんだろうか。自分と同じ境遇にある息子に事実を突きつけることによって、絶望に打ちひしがれる息子を見たかったっていうこと?自分だけ不幸な境遇であることに堪えられず、息子にも同じ気持ちを味わって欲しいということなんだろうか。ここらへんの弥一の行動は差し迫ったものがあって、なんだか非常にリアルだった。身内から不要物扱いされ、賊の義兄弟とも人間関係を上手く作ることができず、常に弥一の味方はいなかった。そんな過去を匂わせる行動でもあり、息子に自分の境遇を重ね合わせて見てしまう歪んだ心持ちの反映があったように思う。

■動揺する弥一

「旗本を狙うのは勤めがやりやすいからだと、前に言ったが…。他に何か理由がいるか?」

 弥一はもう政之助の突っ込みに嫌気がさしてきてるんだよねw今までは弥一のボケた問いかけにも温かく返事をしてきたけれど、事情に立ち入ってくる政之助に対して苛立ちを隠さないようになってきた。政之助のツッコミが鋭いということもあるんだけど、弥一が余裕を失ってきているということもあると思う。

「もしや、加納家にでも参られるおつもりか?」
「見届ける必要がある。」
「その必要とは、何に対してでござるか?」
「どういう意味だ!?おめぇはもう、帰れ!」

 本来ならば息子なんて放っておけばいい。だから、見届ける必要なんかはない。だけど、自分と同じような境遇にある息子がどのような行動に出るのか興味もあって、あるいは、息子が絶望する姿を見て安心しようとしているのか、弥一は息子の行動を見る必要性を感じていた。政之助が突いてきた疑問が図星だったこともあり、弥一は怒って八つ当たりするしか返事のしようがなかったように見える。もはや政之助に対してケンカ腰になってるよw
 そんな余裕を失っている弥一に対して、かつての賊の一味の残党から追っ手が迫ってきた。なんで弥一は指でいいと言われたのに首を落としたのかわからなかったし、なんだか過去話での弥一は生気が抜けていた。どんな因縁があったのかわからないけど、次回の話で詳しい描写があるといいなぁと思う。

■突っ込む政之助

「何用でござろうか。」

 政之助の弥一に対する当たりが冷たくなってるw武士らしく筋を通そうとしている政之助にとって、今の弥一は道理のない賊として映るのかもしれない。今までは義賊のようなタテマエを政之助は感じ取っていたわけだし、五葉のメンバーそれぞれに入用の事情があったわけだから、少なからず賊の行為を正当化するだけの筋道を持つことができていた。でも、今となっては勤めを果たす道理が見つからない。

「政は金が必要なんだろうが、自分の力でなんとかしようとしてる。そんな中で、まだ五葉の勤めをやるっていうイチの目的が、どうにも見えねぇ。」

 そんな政之助のツッコミは五葉のメンバーにも共有されているようで、弥一の信頼が揺らぎつつあるように見える。政之助は弥一に恩を感じていることもあり、なんとか弥一の事情に立ち入ってでも力になろうとするんだけど、お節介ではあるよねwそれが政之助らしいんだろうけど、いかにも野暮っていう感じがする。

「もしや弥一殿は、あの子を見たかったのでは…。五葉、かどわかしを続けてきたのは、金のためではなく、ただ、あれを見たかった。八木殿と旧知の、病死したはずの旗本嫡男。弥一殿はかどわかしに会われたのだ。」

 ついに見破られてしまったw弥一がかどわかしを続けてきたのも、自分と同じ境遇の子どもを見るためだったということになる。今までのストーリーの中で丁寧に敷かれてきた伏線から推測すると、すべてはこの政之助の考えにつながってくる。これまでは明言することはなかったけど、初めて弥一の過去について言及があった。

「それがしは弟に家督を譲った身。城代家老である叔父の配慮で、江戸藩邸での仕事を申し付かり、出て参った。しかし、己の場所は、誠ここでよいのかと思い始めたのでござる。己を変えたい。それがしの望みでござった。そして、離反を決意したのでござる。克服した後に、再士官を目指す。日々、暮らすうちに、それは叶わぬことに思えてきて…。五葉との出会いはしかし、それがしには糧であった。過去はどうでもいい、今を楽しむ。目の前におられるのは、それを教えてくださった弥一殿。そうありたいと自らに言い聞かせてござったか。」
「なんだと?」
「弥一殿にとって、五葉とはなんであるのか。過去に囚われているのは、弥一殿なのでは?」

「思い悩まず行動してみようと…。これは弥一殿から学んだと、それがしが思っていることでござる。」

 弥一って藩主から暇を出されたわけじゃなくって、自分から出奔してきたんだ。ちょっと事情が変わるよね。政之助も隠し事をしていたっていうことだwでも、弥一の事情を聞く代わりに自分の事情を話すっていうフェアーな感覚は政之助らしい。なんだか勝手に話して聞かせたという既成事実を作って弥一の話を聞くことを正当化するあたりは、詐欺まがいの論理に思えるけどねwこれも弥一への恩返しの意味をこめてのことなんだろうと思う。
 政之助は自分から進んで浪人という世捨て人になったことであり、弥一の場合は自分の気持ちとは関係なく世の中とのつながりを断ち切られてしまったということになる。いくら政之助がお節介を焼いて弥一の事情に立ち入ったところで、政之助の立場から物を言っても仕方ないような気もする。そこらへんをどうするのかが、次回の見所になるんだろうか。



 っていうか、猫がしゃべったwもう主要メンバーは一通り予告を担当したし、最後の役回りで猫ってことになったんだろうか。今まで折りに触れて登場しているとは思っていたけれど、まさか予告で登場するほどのキャラクターだったとは…w

テーマ:さらい屋五葉 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2010/06/26(土) 00:01:00|
  2. さらい屋 五葉
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