土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』#07「棄てられた仮面」の感想。

「そう、優しい世界はこんな近くに…。偽りの記憶に汚されてもなお、透明なガラス色で、いつも、ずっと、ずっと…。」
『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』#07「棄てられた仮面」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。




 ルルーシュの気持ちが揺れに揺れる面白い回だった。カレンのルルーシュに対する一途な愛っていうのが切なくてたまらないし、いつもは強気で立ち向かっていくルルーシュが弱い内面を覗かせているところも良かった。ルルーシュって純粋なんだねぇ。。たかだか花火を見ただけで、守るべきものがナナリーだけじゃないと気付いたとは…。あれで傷心を回復したとあっては、必死だったカレンも涙目だねwここで決意を新たに覚悟を決めたことによって、ルルーシュは迷いを断ち切ってゼロとしての行動を推し進めるのでした…。

■ゼロを否定されたルルーシュの傷心

「八年前、母さんが殺されてから、ブリタニアに棄てられてから、俺にとってはナナリーを守ることがすべてだった。部屋を用意し、食事を作り、何もかも…。だが、しかし!俺は愚かだ…。ナナリーにも夢はある。ナナリーにも選ぶべき道はある。とても当たり前で、とても簡単なことなんだよな。あぁ、俺は…。」

 前回の予告ではルルーシュがこんなことを言っていた。このセリフがルルーシュの心境を最もよくまとめていると思う。ルルーシュにとってはナナリーがすべてだったし、そんなナナリーによってゼロを否定されたからにはルルーシュの活動の意味が見失われてしまう。ナナリーが自立して自らの道を選択しようとしている中で、本来ならばルルーシュもそれを喜ぶべきところだと思う。しかし、ルルーシュの助けを必要としなくなったことで、ルルーシュは自分の存在価値すら見失いかけている。それが今回の傷心のきっかけになっていた。

「ナナリーが望む世界、ナナリーが選ぶ明日…。しかし、それには俺が、ゼロが邪魔だ。」

「もう、いらないんだ。ゼロも、俺の戦いも…。」

 ここまで脱力してしまうっていうのも、かえって笑えちゃうよねwどんだけナナリー大事なんだよっていう感じがする。完全にシスコンと呼ばれる部類に入るんだろうし、その度合いも極まっているw一人で電車に乗ってたそがれているけど、一人になるために乗客すべてにギアスをかけるのは無駄遣いだよね…。イレブンたちに遠吠えしろだの踊れだの言ったギアスも無駄遣いだったし、何もかもどうでもよくなっている感じがするw

「俺は、今までナナリーのためにやってきたというのに…。」

 当然、高度にシスコンだったから落ち込んでいるわけでもない。今までナナリーのためを思って活動してきたにも関わらず、その活動そのものを否定されてしまった。つまり、言ってしまえば今までの活動は不要だったことになり、その喪失感は計り知れないものと思う。ナナリーのためのゼロだったにも関わらず否定され、今までの活動すら意味を持たなくなってしまった。ルルーシュにとって生きる縁を失いかけている場面だったと思う。
 そこでリフレインを使うことによって、過去の楽しいナナリーとの思い出に浸ろうっていう考えに至ったのかもしれない。同じ状況に陥ってしまった母親を持つカレンにとって、ルルーシュがリフレインを打とうとしている場面は堪えられないものだったんだろうね。

「ルルーシュ、私、あなたに…。あっ、それ!」
「リフレイン。カレンも知ってるだろ?懐かしい昔に返れる。」
「ふざけないで!!一度失敗したくらいで何よ!また作戦考えて、取り返せばいいじゃない。いつもみたいに命令しなさいよ。ナイトメアに乗る?それとも、おとり捜査!?なんだって聞いてやるわよ!!」
「だったら、俺を慰めろ。女なら、できることがあるだろ?」

 この場面でのカレンの演技がたまらない。。セリフの演技のみならず、間の取り方や、表情での演技も含めて、カレンの切ない思いがダイレクトに伝わってくる描写だった。カレンの中には嫌いなルルーシュと至上の存在であるゼロが同居しており、むしろルルーシュにはゼロであって欲しいという願いがあったのかもしれない。けれど、やっぱりルルーシュとゼロは同一人物であって、一体、カレンが好きな相手は誰なんだろうっていう感じがする。ゼロの忠実な部下として最高のパフォーマンスを見せてきたカレンだけあって、弱ったルルーシュを前にしてへの思いが溢れ出た場面だったように感じた。

「しっかりしろ、ルルーシュ!今のあんたはゼロなのよ!私たちに夢を見せた責任があるでしょ?だったら、最後の最後まで騙してよ!今度こそ完璧にゼロを演じきってみせなさいよ…。」

 この「夢を見せた責任」っていうのは、ルルーシュ自身も藤堂に向けて言ったことのあるセリフなんだよね。藤堂を救出する際に、くどき文句として使っていた。同じセリフが自分に返ってきたんだから、ルルーシュもショックを受けて当然のはず。なんだけど、あんまりカレンの思いに対してはリアクションしないんだよねwそこがまたカレンの一途な思いを引き立たせて、余計に切ない場面に思わせてくる。

■決意を新たにしたルルーシュ

「あぁ、これ?願い事が叶うっていうから、作ってみたの。誰に教わったのか、どうしても思い出せないんだけど…。」
「何を願ったんだ?」
「もう叶ったよ?少しだけ…。みんなで一緒に花火がしたいなぁって。」
「みんな?」
「ニーナ、カレン。」
「スザクも。」
「それに、ルルーシュとロロね。」
「一羽だけだから、ルルにしか叶わなかったけど。」

 ピクチャー・ドラマの最後を見てからだと、余計にこの花火の場面が泣けてくる…。ルルーシュはナナリーのためを思って、ひたぶるに黒の騎士団での活動を続けてきた。でも、今やナナリー自身にゼロと黒の騎士団を否定されてしまい、自らの存在意義でさえ見失いかけている。そんな中、学園の仲間と触れ合うことによって、ナナリー意外にも大切な守るべきものがあるんだっていうことに気付く筋書きだった。
 弱肉強食の理論や戦争とは関係なく、あの花火の場には優しい人間関係ができあがっていた。本当ならば自分を置いて修学旅行に行っているはずなのに、ルルーシュたちのことを思い遣って残った会長たちの優しさに触れたことがきっかけだったんだと思う。会長の「旅行なんてのはねぇ、どこに行くかじゃなくって、誰と行くかなのよ?」というセリフは至言だった。あの素直じゃないルルーシュが、会長たちの思いやりに触れて涙を流した瞬間というのが、最高に冴え渡った表現・演出だったように思う。

「この鶴を千羽折るとね、願いが叶うんですって。」
「ナナリーは何を願うんだい?」
「優しい世界でありますように。」

 思えば、ナナリー自身も優しい世界を目指していた。ルルーシュにしてみても、ナナリーだけでなく、会長やシャーリーといった友達との優しい関係を守りたいという動機を持つことができた。これはナナリーの否定するところではないし、これを動機とすればゼロの活動も続けることができる。最後に「そう、俺の戦いは、もうナナリーだけじゃ…。」と言っているように、ルルーシュは自分を取り巻く優しい人々を守るためにも戦おうと決意を新たにする。人の尊厳を奪って記憶を改変したシャルルへの復讐を決心し、身近な優しさを糧に、世界に立ち向かう気持ちを改めた場面だった。

「そう、優しい世界はこんな近くに…。偽りの記憶に汚されてもなお、透明なガラス色で、いつも、ずっと、ずっと…。」

■ロロの歪んだ独占能

「兄さんは、何も言ってなかったよ。何も…。」

 いや、ルルーシュは「ナナリー」と寝言を繰り返していた。なぜ嘘をつくのかと言えば、ロロは唯一の肉親としてルルーシュを自分のものにしたいらしい。そのため、ルルーシュが弱っている機会を生かして、いろいろと裏で暗躍する姿が描かれていた。電車の中でナナリーの演説を流したのも精神的なダメージを与えるためだし、カレンが立ち去ってから現れたのもナナリーを忘れさせるためにマイナス思考を植えつけるためでもあった。ロロの狙いはルルーシュにナナリーを忘れさせることであり、自分がルルーシュの弟として唯一の存在になることを目的としていたんだと思う。

「いいじゃない、忘れてしまえば。辛くて、重いだけだよ。ゼロも、黒の騎士団も、ナナリーも!」
「違う!ナナリーは…。」
「ナナリーのためにもなる。ゼロが消えれば、エリア11は平和になるよ。兄さんも、ただの学生に戻って、幸せになればいい。」
「しかし…。」
「何がいけないの?幸せを望むことが…。誰も傷つけない。今ならすべてをなかったことにできる。大丈夫、僕だけはどこにも行かない。ずっと、兄さんと一緒だから。」

 っていうかさ、顔が近いでしょwキスするのかと思ったww以前からスレスレな感じでネタっぽさを出してきていたけれど、今回の距離感は完全に狙っているとしか思えない…。それはさておき、ロロってヤンデレっぽいよね。あれで女の子だったら、ルルーシュの弱みにつけこんで自分を売り込む魔女っぽさを持ち、ルルーシュと一対一の関係を作るために他の女の子を殺すわけだから、これは立派なヤンデレになると思う。幸か不幸かロロは男であり、立派にBL要因としての役割を果たすのでしたw

■ナナリーの自立

「私は、ずっとお兄様に守られたて生きてきました。今は行方知れずということですが、きっと、私のことを見てくれているはずです。だから、私は、お兄様に見られて恥ずかしくない選択をしたいのです。」

 ナナリーが行政特区日本の再建を宣言した。原稿には用意されていなかったのか、スザクはナナリーの発言に驚いていたんだよね。ここまで積極的に自分の考えを押し通すナナリーっていうのは初めてなのかもしれない。シャルルとの会談も含めて、ナナリーの成長の度合いが知られる。立派に育ったもんだ…。

■シャルルの演説

「世界は嘘をついておる!人を殺してはならない、盗むな、欺くな、姦淫するな。すべては嘘、まやかしに過ぎぬ。殺されたくない、盗まれたくない、だから、正義や倫理という嘘で、弱いその身を守っておるのだ!原初の真理とは弱肉強食なり。食らうのだ、人の富も権力も、世界そのものを!我らブリタニアこそが、世界の嘘を壊し、真実をもたらすのだ!」

 今回はナナリーとルルーシュが「優しい世界」を作るために意志を固めた回でもあると同時に、身近なところにある「優しい」人間関係の具体例も花火の場面によって提示していた。その一方で、アバンではシャルルの弱肉強食理論が展開される。この冒頭の演説が上手いこと枕となって、余計にルルーシュとナナリーの目指す「優しい世界」とブリタニアとの対立軸が鮮明に浮き上がってきていた。

■アクセントになるコメディー

「浮気でもしてたんじゃないっすか?」
「バカなこと言わないでよっ!嘘。嘘ですからね、神楽耶様。」
「あら、構いませんよ?英雄色を好むと言いますし、成人男子の生理を鑑みれば…。」
「なっ、何、言ってるんですか!」
「助かるよ、見かけより大きな女で…。」
「私がいない間、お相手ありがとうございました。」
「ふっ、礼には及ばん。」
「ほら、カレンさんも!」

 どんな会話だよw神楽耶の肝の据わりっぷりに加え、C.C.の余裕をかまして皮肉たっぷりな切り替えしもさりながら、動揺を隠せない純情なカレンっぽい反応も見ることができた。三者三様の反応が上手いこと凝縮されていて、コメディータッチで面白いだけじゃなくって、キャラクターのらしさも垣間見られる微笑ましい場面だった。
 あと、あのセシル特製のわさびサンドイッチw話全体がルルーシュの傷心を扱ってしんみりしている中で、ずいぶんアクセントとして雰囲気を明るくする役目を担っていた。ロイド博士の裏声も健在だねw



 あのカレンの垂れ下がり服はどうなってるの?wあそこまで肩からずり落ちていたら、そのまま落ちちゃうでしょ。いっつも思うんだけど、アニメの服装ってしばしば公然と重力を無視するんだよね。そりゃぁ、鉄のスカートは有名だし仕方ないとしても、何も仕方のない理由もなく重力を無視するファッションっていうのは少しだけ違和感を覚える。

テーマ:コードギアス 反逆のルルージュR2 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2010/06/23(水) 00:01:00|
  2. コードギアス 反逆のルルーシュ R2
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