土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『神霊狩 GHOST HOUND』全22話の感想。

「僕は、あんこんこと、呼ぶ!!」
『神霊狩 GHOST HOUND』#21「Stochastic Resonance 確立共鳴」次回予告より
以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。


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 内容はしっかり理解しようとすると難しいものでしたが、主人公の小森太郎をはじめとした中学生のジュブナイルとしても見ることのできる充実したアニメだったと思います。コミックの『攻殻機動隊』を読んでる人は、そこで登場する「霊能局」なんかの発想と近い内容だと思えば理解が早いかもしれません。学問領域からしてみれば心理学・文化人類学・哲学・物理学・生物学・言語学のほか多岐にわたっており、とりわけ科学的・実証的な見地からの神霊現象に対するアプローチに焦点が当てられているんでしょうか。作品としては、それでも解明されない現象が多くあるというニュアンスを残しているように思えましたが…。ちなみに、まだ難しい部分はほとんど理解できていないし、ストーリーの面でも読み込めない部分が残っていますw作ってる側の人は理解できてるのかな?もう何度か見直さなきゃいけないなぁなんて思ってますけど、新作やら中途半端に残しているアニメも多いので後回しになってます(^_^;)
 物語はの水天町を舞台として、「魂抜け」と呼ばれる体外離脱やシャーマニズムなどを扱いながら、主人公たちの精神的なつながりや成長を描いた作品となっています。特に主人公たちは精神的なトラウマや障害を持っている設定となっており、その治癒解消と平行して神霊現象との関わりを解明していく形になります。そんなオカルト的な要素がある一方、「大日本バイオインダストリーズ」という『攻殻機動隊』の「電脳」やら「義体」に結びつくような先端技術を開発している会社も登場しており、実際の社会=「現世(うつしよ)」と神霊現象によって存在が認知される世界=「幽世(かくりよ)」との二重の世界によって作品が構成されています。そういえば、タチコマを連想させるような警備ロボットも登場してました。 登場人物の設定が細やかになされているからこそ、あんな小難しい内容をふんだんに盛り込んでも作品として成り立つんだと思います。アニメとしては実験的なものだったんでしょうか。
 印象に残っているのは次回予告ですね。アニメ本編が現象を取り扱う部分だとしたら、次回予告がその科学的な見地からの解釈と問題提起になっています。そこで、ある種の低周波音を流しながら一定のリズムで「ズーン」と音を発するBGM?が流れるのですが、それを聞くと少しゾクゾクします。#21ではそれを少しいじった…、説明できないような音が流れるのですが、そのときは何とも言えない悪寒が走りました。その次回予告の中でもこんなこと言ってます。「微弱な信号を伝えるときに、ランダムなノイズを加えることによって、ある確立のもと、その信号伝達反応が増大するという確立共鳴現象は、人の脳における神経伝達回路や動物の感覚細胞に認められる機能であるが、もともとは地球の氷河期周期を説明するために提案されたもので、現在は電子回路…」あー、文面におこすときに何度かリピートして聞いているのですが、今、なぜか恐怖感でいっぱいです。あの音は嫌だけど、何度も聞きたくなるwとにかく、ある一定の周波数の音を流して、一定のリズムで音楽を聴いていると、精神的に変調をきたすことは他にも例があると思います。まぁ、#21の次回予告で言ってることとは関係があるのかないのかすら判断できないのですが。たとえば、音楽聴いているとテンションが上がるなんてのも広い意味ではさっきの変調にあたると思います。お祭りで流れる御囃子なんかも実は大太鼓(オオド)の合いの手が一定のリズムになっていたり、何度も同じリズムを繰り返す部分があったり、変調を起こさせるような要素ははらんでいると思います。それ以外にも、J-POPやらなんやらの流行曲が隣の部屋で流れているときに、壁越しにビープ音だけが「ズン、ズン」なんて聞こえますけど、それもそうなんじゃないのかなぁ。仏教でも、お経をあげるときに木魚やら何やら、よくわかりませんが何かしら道具を使って一定のテンポで淡々とリズムを刻むことをやります。どれも同じ作用が働いているんじゃないのかな?
 とりあえず、そんな日常にありふれている不可思議な現象に対して科学的に考えたらどうなるのかみたいな。そんな発想がこの作品にはあると思います。ある意味では人間の心理作用に隠された「裏技」みたいなものを発見して、それを意識的に応用して社会生活に役立てようってことでしょうか。あるいは科学万能主義に対する内省なのか、神靈現象に対する科学的な理解の実践なのか、科学にありふれた現代だけれども神靈現象には科学で解明できない部分がやっぱりあるんだという再確認なのか、いろんな意味で重層的かつ実験的なアニメだったんだと思いました。ここで触れなかった要素もたくさんあると思います。
 ちなみに、『神靈狩』とありますが、「狩」にあたるような要素がどこにあったのか最後までつかめませんでしたw
  1. 2009/05/16(土) 22:53:12|
  2. 神霊狩 GHOST HOUND
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