土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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2011年-冬-新作アニメの寸評(初回)

 少し全体の放映数が減ったかな?やっぱりテレビアニメだとスポンサーが付かずにビジネスにならないのだろうか。軒並み手探り状況の中で劇場版アニメに走る傾向が出ている中、テレビ東京のアニメノチカラ枠やフジテレビのノイタミナ枠はオリジナル企画を打ち出してきていていい感じ。アニメを窓口としてDVD販売や書籍販売へと結びつけることが微妙になる中、アニメ独自の価値を見出そうとする方向に流れるのは好ましいと思う。この流れでオリジナルアニメが活況になればいいんだけどなぁ。。しかしながら、傑作や大作の類が出ないのは近年の悩みどころで、良作であっても小粒感漂う作品が並ぶ状況は少し悲しくもある。1990年代後半や2007年の頃合いがしのばれる。

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。



《対象作品》※お気に入り順

■放浪息子
■銀河美少年 輝きのタクト
■ドラゴンクライシス!
■夢喰いメリー
■魔法少女まどか☆マギカ
■レベルE
■バクマン。
■みつどもえ 増量中!
■お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!
■テガミバチ REVERSE
■フラクタル
■GOSICK-ゴシック-
■WOLVERINE-ウルヴァリン-
■とある魔術の禁書目録Ⅱ
■IS-インフィニット・ストラトス-
■べるぜバブ
■Rio-Rainbow Gate!-
■これはゾンビですか?
■フリージング



■放浪息子
 超良かった。すげー良かった。アニメでこんなにテンション上がったのも久しぶりだなぁ。。
 とにかく演出や作画が良かったし、そこから表現される中学生の繊細で微妙な心理描写がたまらなく良かった。原作読んだことないけど、たぶん原作からして内容が良かったはず。それを上手いことアニメとして成り立たせた演出の妙もすごいと思う。セリフで表現するんじゃなくって、キャラクターの行動とか仕草とか表情で内面の様子を伝えようとするところがいい感じだし、映像の配列から意図的な意味合いを作り出しているあたりが演出の上手いところ。初回では最初に「女の子って何でできてる?」と出して、最後のほうで同ポジに高槻よしのを取ったのが印象的だった。一番良かったシーンは修一がお姉ちゃんの衣装を勝手に着て、それをお姉ちゃんに目撃されたところかなぁ。お姉ちゃんの「臭くなるっ、脱げ!!」は衝撃的過ぎてゾクゾクしたし、お姉ちゃんが部屋に入ってきた姿が窓に反射して映る演出も上手いなぁって思った。
 何より、そのセリフの表現が素晴らしかった。たとえば、最初に修一が言ったセリフも説明口調にならず、かつ、内面に抱える思考をにじみださせるような表現だった。

「制服、ブカブカなのを買ってもらったはずなのに…、なんだか、窮屈に感じるなって。首のところ見てみたら、プラスチックの板みたいなのが入ってたんです。ベタっとくっついて、ひやっとして。でも、ちゃんと着なくちゃ。今日から中学生だから。」

 だんだんと男として成長する身体に違和感を覚える様子が「窮屈に感じる」っていう身体表現によって描写されているし、それに対する違和感がカラーへの嫌悪感として表れている。ちゃんとキャラクターが作品の中で生活しているからこそ、こういう具体的な表現によって性格や思考が表れるんだと思う。いやいや、巧い。ただ設定として女装思考を持ったキャラクターっていうだけじゃなくって、しっかりと修一の日常生活における前後の文脈に支えられたセリフだっていう感じがする。模範的な表現だな。

■銀河美少年 輝きのタクト

 最近は主人公そっちのけで『オジャ魔女みずの』をやってる感じwさすが『おジャ魔女どれみ』をやっていた監督だけあって、なかなか人間関係の機微とか心理描写が上手い。ほんわかしたドラマが魅力的だな。それに、ところどころにドレミを思い起こさせるようなキャラの表情とか動きがあって、思わず笑っちゃうんだよね。。必ずラストにはバトルシーンが用意されているあたりも、必ず魔法少女に変身するお約束っぽくて重なって見える。
 ただ、ロボットアニメでこんな内容をやるのってどうなんだろ。実際に、最近はミズノばかり取り上げているところからして、既に作品の必然性みたいなものが揺らいでる気がする。っていうか、ロボットアニメにする必要がなかったんじゃないの?最後の戦闘シーンだって取ってつけたような場合も少なくないし、そもそもロボットで戦うことの動機付けなんかは本題としているストーリーに比べて今のところ薄いし、なんだかロボット要素が余分に思えてくる。もともと学園モノって要素で十分においしく料理できるのに、なぜかロボットっていう余計なスパイスを使ったために素材の持ち味を損なっているような…。。基本的にロボットアニメはSF的思考が主体であるところ、どことなくファンタジックな方向に引きずられているように見える。そんな不自由さが感じられる。
 いや、ロボット要素だって、先行の作品との系譜を感じさせる部分もあって、それはそれでいいんだけど…。たとえば、ゼロ時間で戦っているフィールドだって『天元突破グレンラガン』の最終話あたりの戦闘フィールドに似てるように見えるし、日傘をさした女の子の後ろ姿が描かれた絵っていうのは『ラーゼフォン』を想起させるし、ロボットのアクションは『亡念のザムド』の動きが交じってるときもあるし、ちゃんとロボットアニメをやっているところもある。
 まぁ、これからロボットと学園モノっていうか少女モノをどうやって調和させるのかがポイントになるのかな。『マクロスF』でもロボットと学園モノを扱ったけど、あの場合は学園要素がほとんどなかったからねwただ三角関係が重要だったっていうだけで…。学園モノや少女モノを上手いことやってのける監督だけあって、ロボット要素をどうやって処理するのかが問題になる感じ。十分に面白いからいいんだけどw

■ドラゴンクライシス!

 あれ、なんだか面白いぞ!予想外だなぁ。。ラノベが原作っていうことで、どうせアレなんでしょって思っていたら、意外にもちゃんとアニメしていたw内容や展開は少年誌にありそうな感じだよね。主人公が特別な能力を持っていて、学校に通っていて、バトルがあって、急に事件に巻き込まれるっていう。いや、別にそれが少年誌の要件ってわけじゃないんだけど、ラノベ特有の極端な記号化が行われていないだけに世界観の浅はかな感覚もなかったように思う。
 演出もいいような感じがするし、何より脚本が倉田英之さんなだけに安心保証っていう…。主人公の行動の動機に対する裏付けも用意されていたし、それが物語の中で機能しているからこそ、安定したシナリオ展開になっているのかなぁ。ちゃんと文脈っていうものがある。
 っていうかさ、『どらクラ!』だね。初回の冒頭で釘宮さんが「リュウジ…」って言った段階で、「とらドラかよっ!」って突っ込みを入れてしまった。それでも、別に内容は関係なかったけどw釘宮さんがヒロインってのも久しぶりなのかな…。ゆかなさんのキャラクターはISよりこっちのほうがいいなぁ。

■夢喰いメリー

 OPを見て「バーディーの人だ!」と叫んでしまったwやたら動きがいいんだもん。。まず作画よしって感じ。っていうか、#02のメリーが可愛かった。。今のところ突出した良さみたいなのは感じないけれど、無言の間合いを上手く使っている表現があって良かったと思う。ただ無言なだけじゃなくって、その場面に向けた準備が前の画面において用意されていて、そのために無言にも特別な意味合いが生まれてきている。そんな演出ができる作品なら、これから期待するに十分でしょっていうところかな。正直なことを言えば、#01の段階では微妙だった。けれど、#02を見て、急にいい感じになってきた。これからどうなるのかな?
 まぁ、メリーが可愛いだけで十分だ。メリーの声をやってる人はこれから頭を出してきそうな予感がする。だけど、あの声を最初に聞いたときは、てっきり牧野由依さんかと思ったんだよね。声質も演技も似てた。一番近いのは『宇宙をかける少女』の河合ほのかの声かな…。
 うん、あんまりコメントすることがないやwこれからの作品だ。

■魔法少女まどか☆マギカ

 シャフトがオリジナルをやるだなんて、雪でも降るんじゃないか…。と思っていたら、あちこち大雪だよwアニメノチカラ第四段ってことだから、東不可止さんの肝煎りなんだろうか。それにしても、シャフトがオリジナルとはびっくりしたよwしかも、今までの三作品がアレなだけに、余計に…。まぁ、問題はシナリオとキャラデザの不協和音だね。。何度見てもシリアスな展開に対して、あのほのぼのした丸顔っていうのが違和感ありまくり。なんでこうなったんだろうか…。カレー臭もスゴイしw
 俗に『血だまりスケッチ』とか『魔法少女リリカルまどか』と呼ばれる通りの印象だったな。初回は展開が早いというか突飛過ぎて付いていくのがやっとだったけど、二話目にして慣れてきた。こういうゴチャゴチャした感じの展開は嫌いじゃないなぁ。シャフトはどこへと向かうのか…。

■レベルE

 普通に面白い。っていうか、かなり面白いと思う。けど、まぁ、原作由来の面白さなのかな。。よくある原作付きアニメの演出っていう感じで無難だった。それにしても、あまりにもキャラが良過ぎる。さすが富樫作品だ。浪川さんの王子っぷりも笑えたし、子安さんもハマってるし、第一にナレーションが出オチっていう…w
 それでも、やっぱり少年誌向けの作品だよねぇ。別に登場人物の内面描写とかドラマは今のところ表立って出てこないし、ギャグ要素とかヒロインと主人公の関係性とか主人公のキャラ設定とか、どれを取っても少年誌らしさが滲み出てるw不思議なもんだ。地球が発展途上惑星っていう設定もSFではよくあることだしね。。そんなベタさがある一方で、敵と味方とのせめぎ合いみたいな場面で盛り上がりを作るっていうあたりが富樫さんらしいのか…。まずはテンポ感よくストーリーが進んでいくから良かった良かった。
 監督が加藤敏幸さんっていうのはギャグで選んだのかな?って言ったら失礼だけど…。今まで『CODE-E』と『Mission-E』をやってきただけに、Eつながりで『レベルE』ってことだったりしてw

■バクマン。

 なんだかんだ安定してるのかな?wいや、原作由来で面白いってことで。ところどころに作画がおかしいだろってところはあるし、演出も原作付き独特の凡庸な感じだし、さして特筆すべきようなアニメでもない気がする。ただ、やっぱり面白いと言えば面白い。どういう漫画がウケるのかっていう分析は勉強になる部分も多いし、何と言っても青春やってる感じが清々しい。原作では雑誌名も「ジャンプ」なのに、NHKだと「ジャック」に変わるのは公共放送だから?誰が聞いてもバレバレなんだけどね…w
 ひとつ気になるのは、たまに見せる片目を閉じたままセリフを言わせる表現だよね。あれって、何?どういう意味合いを持たせようとしてるのかわからん。あんなこと現実ではやる人いないだろうし、かと言って、漫画に特有の漫符みたいな表現にしても意味合いが微妙だし、正直言って気持ち悪いw特に振り返りざまに片目を閉じて決めセリフを言われたときには、もう鳥肌モンですよ…。他にあれをやっている作品はあったかなぁ。。意味がわからないことも相俟って、余計に気持ち悪い。。
 そうそう、それに、稀に挟み込んでくるギャグテイストのコミカルな動きやセリフも微妙なんだよね。全体的には青春で熱血で友情で恋愛でっていう割とシリアスな感じの展開が続くんだけど、その中に突如として表れるコミカルな演技が違和感ありまくり。もうちょっと自然な流れでできるように思うんだけど、なぜか浮いちゃうんだよね。無理して組み込んでいるようにも見えてしまう。やっぱり、いろいろ考えると微妙な部分も少なくないな。
 この作品が今期の分かれ目かな。これより下の作品は別にどうっていうことなかった。

■みつどもえ 増量中!

 初回だけはスゲー良かったwかつて『そらのおとしものf』がOPでやらかしたように、この作品でもやらかしやがったw二期の初回は爆発したくなるものなのか、それともツカミをバッチリやりたくなるのか…。最高にシュールで皮肉めいていて面白かったよ。あの戦隊モノにリアルなツッコミを入れているあたりが最高に面白かった。彼らヒーローが地球を守るために、どれだけの一般市民を犠牲にして、どれだけの住居を破壊しているのか…。小学生たちが泡になるという表現を使いながら、実は大量に死んでいるっていう事実が浮き彫りになるような演出で良かった。パロディーやるなら、これぐらい豪快にやってほしいもんだ。。
 ただ、#02は別にいつも通りの感じだね。いや、ギャグアニメにこれ以上のことを求めるのは不可能というか、意味がないんだけど…。まぁ、こんなもんだよね。もはやキャラも定着して、定番のネタも出てきて、安定したギャグ作品に仕上がっていると思う。
 意外と今期の新規ギャグアニメってこれだけなの?なんだか不思議だなぁ。。先月はギャグ系アニメで存在感のある作品が多かっただけに、急に減ったような錯覚に陥る…。なんだか寂しいような。

■お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!

 タイトル長いなぁ~。プロのやるタイトル偽装っていうやつですね。これなら某国首都のお役人が見たときも、まさか兄妹のヨコシマな関係が描かれた作品だとは思わないわけだ…。だって、「好きじゃない」んだもんw賛美なんかしてるわけないよねwwツンデレ用語とは斯くも好都合なわけだ。それにしても、こっちのほうが、よっぽど変態だよねぇ。この妹と家族は誰がどの角度から見ても変態に見えると思う。『これはゾンビですか?』が変態を自称しているのに比べて変態じゃないのは、普通の人がアレを見た場合に変態っぽく見えるっていうだけなのかなぁ。。誰が普通なのかわからんけど…。いやぁ、家族そろって変態だとは…。
 演出もわかりやすくて簡略で要点が整理されている感じがして良かった。シリアスとギャグの上手い織り込み方が面白みを増していると思う。『みつどもえ』に加えて今期のギャグアニメ枠も安泰っていうわけか。
 この間は『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』があったばかりなのに、この一連の流れはなんだろうか…。今までエロゲが積み上げてきた王道としての兄弟の恋愛があるのかないのかわからないけど、そういった流れを下敷きにして、新しく物語を積み重ねているように思う。どちらの作品も積み上げられた「お約束」を上手に生かしてストーリーに仕立てているだけに、内容も安定しているんだろうか。

■テガミバチ REVERSE

 う~ん、相変わらずかな。こういうファンタジーの作品って長く続けば続くほど作品の世界観の裏打ちが深まるから、それだけ楽しくはなってくる。それに、第一期が本筋をほとんど進めることなく挿話を多く入れていたのに比べれば、今回は本筋をぐいぐい進めている感じがして飽きはしない。けれど、なんていうか、あの、のんびりとストーリーが進んでいくまったり感が好きになれないんだよなぁ。。演出も別に取り立てて言うようなこともないって感じがするし。別にバトルとかを求めているわけではないんだけど、かと言って、ドラマ的な部分においても山場があるわけでもなく…。軽いんだよなぁ。。
 ようやくゴーシュが心を取り戻したわけだけど、だから何っていう感じがする部分もある。そもそも、心を弾丸に込めるとか、鎧虫が人の心を食べるとか、あちこちで心心とわめいている割に、あんまり内面的な描写が精密に描かれることのない実情っていうのが皮肉めいていて、なんとやら。いちおうは心理描写もやろうとはしているんだけど、如何せん当てつけがましいというか、いかにも内面を描いてますよぉ~っていう作為がありありと感じられてしまう感じがする。『バクマン。』ではシュージンが計算され尽くしたシナリオを作りを行い、新妻エイジが自然とキャラクターが動き出す方法を取るけれど、この『テガミバチ』は計算が見え見えで破綻している部類に入ると思う。ラグにしてもニッチにしても、後ろに彼らを操る糸がぶっとく見えるんだよねw

■フラクタル

 フラピュタルとはよく言ったもんだw空から女の子が落ちてくる場面と言い、ナウシカ的な乗り物と言い、完全に宮崎駿イメージを狙った感じだよね…。そうは言いながら、まったく看板だけの作品だった。すっかり記号的な意味合いしか持たせられず、オチモノとしても乗り物としても、どちらも板に付いてない感じだった。こんな中身のなさそうな感じだと、却って、あの一見した限りではジブリを思わせるような記号的オマージュは虚飾にしか見えなくなる。っていうか、中身のないパロディーって下品にしかならないよね。。
 何より、あの場違いなギャグが寒かった。なんだか雰囲気はしっかりファンタジーをやるのかと思っていたら、急に画伯のテンションが上がってギャグが入るっていう展開が微妙な感じ。演出も微妙だったし…。設定とか世界観とかが優先されちゃって、ストーリーを進めるためにキャラクターのセリフやら行動が割り当てられているようで、具合が悪かった。もっと内実の伴った作品になればいいんだけどなぁ。。オリジナル作品の癖に、ラノベ臭が甚だしいという、どうしようもない状況になってるように思う。あの動機付けのなさ、行動やセリフの裏付けのなさ、みっともない。。絵はいいんだけどなぁ。。なんていうか、A-1PictureからGONZO臭が漂ってくるw
 PVで公開されたイメージボード的な絵を見る限りでは背筋がゾクゾクする感じの期待感を抱かせるものだったのに、初回を見たら一気にテンションが下がってしまったよ。監督、引退されるんですね…。お疲れ様でした。

■GOSICK-ゴシック-

 推理モノってコナンの存在があまりに大きいよね。#01も#02も最初に見た段階であっさりと解説前にしてトリックに気付いてしまうという…。コナンほど推理小説の類を踏まえた上での表現を行うことは難しいだろうし、あそこまでご長寿漫画となってくるとネタも豊富っていうレベルじゃないし、あれを前に同じジャンルで挑むことは並大抵のことじゃないと思う。にしても、バレバレで安易なトリックだったなぁ。。っていうのは、『GOSICK-ゴシック-』が推理モノであることを前提にした話であって、この作品が何を描こうとしているのかは未知数な感じ。
 っていうか、とにかく主人公の声が悠木碧さんで良かった。いやぁ、やっぱり上手いなぁ。順調かつ慎重に声優のキャリアを積んでいるような感じで良かった。そりゃぁ、ドラマCDの斎藤千和さんには敵わないだろうけれど、悠木碧さんも味があっていい。なんていうか、偏屈さが匂い立つような演技が冴えわたっていた。どこぞの出まくり人気声優がキャラ作りもそこそこに声の薄利多売をやっちゃってるのに比べれば、ずいぶん安心できる。とは言え、今回のヴィクトリカ役は『ダンス・イン・ザ・ヴァンパイア・バンド』でのニナ・ツェペッシュ役と声質的には少し同じ感じかな。それにも関わらず、声のまとう雰囲気がまったく違うっていうのが上手いところ。彼女のファンとしては、彼女の演技を見るためにこの作品を見るよう感じだね。。でも、ヴィクトリカのコスプレをして…、いや、あれは普段着なんだろうか…、あれでコメントしている姿を見たときは複雑な心境になってしまった。

■WOLVERINE-ウルヴァリン-

 アメコミは興味を持ったことがないから、この作品がどういう意味を持つのかもよくわからん。『IRONMAN-アイアンマン-』では正義の味方らしく敵役と戦う理屈みたいなものも付いてきていたけど、今回は自分が惚れた女性を守るために戦うっていう個人的な動機から物語が進んでいくんだね。とにかく、バトルで押してきていた感じ。
 なんでマッドハウスはアメコミを連発してるんだろう。そんなに需要があるようにも思えないんだけど、それだけが不思議でならない。

■とある魔術の禁書目録Ⅱ

 原作ファンの皆さまには申し訳ないですが、アニメを見る限り、この作品は本当にダメだった…。原作を読んでない身としては何が楽しいのかまったくわからない。原作を読んでる人に聞いてみれば、あれはなんとかの伏線になっていて、ごにょごにょと説明してくれるんだけど、だから何って感じなんだよね。それすらも言外に表現されない演出の微妙なこと…。
 もう上条さんのお説教の動機付けのないことと言ったら…。どうして他人のことにあれほど口出しをできるんだろうか。そういう正義感を持つのはいいんだろうけど、かと言って、あんな薄っぺらいお説教が受け入れられる状況っていうのもご都合だし、どうにも「かっこつけ」にしか見えない。第一期のときから変わらないね。
 それにしても、あんなに『とある科学の超電磁砲』は素晴らしく良かったのに、なぜこれほどの落差があるんだろうか。演出のセンスに雲泥の差があるように見えてしまう…。レールガンでは少女四人組の内面に迫る感じでドラマもあったし、御坂美琴には正義感がある一方でそれを揺らぐような事件が起こって葛藤を生じさせるし、佐天涙子の補習授業で見せた贖罪の場面っていうのは趣深かったし、アニメ史の中でも意味のある作品になっていたと思う。視聴者として期待する層が違うから演出も変えているだけなのかなぁ。。それにしても、それにしても、あまりに作品の出来に開きがありすぎる。インデックスで見せる安易で記号的な美琴のツンデレと、レールガンで見せる文脈を持った美琴のツンデレと、あまりに開きがありすぎるw

■IS-インフィニット・ストラトス-

 ロボットの動きがいい。いいんだけど、その見せ方はどうなんだろ…。あまりに早く動き過ぎて目がついていけなかったよwそりゃぁスピード感もあって迫力は出るんだけど、見せるためのカメラワークや演出としてはどうなんだろうなぁ。。いいのかなぁ。。ガンダムやマクロスの動きに慣れてしまっているせいか、あの動きには却って違和感がある。っていうか、CGとかで動きがいいにも関わらず、かっこよく見えない。ロボットの一挙手一投足にリアリティがない。さすがに『マクロス+』の戦闘機を見てしまっている人間としては、ちょっとあの動きはファンタジーだよね。いくらなんでも、あんなクネクネ動かないでしょw
 その一点だけだった。その他は、ただのラノベだよね。主人公のボヤきもいつもながらのことだし、お嬢様あり、ツンデレあり、幼馴染あり、巨乳あり、ハーレムあり、記号のオンパレードだ。そして、何につけても動機なし裏付けなし。そして、コメントもなし。

■べるぜバブ

 ルーティン・ワークとしての少年誌掲載作品のアニメ化っていう感じ。取り立てて何か攻めているっていう感じもしないし、いろいろと設定やら世界観やらネタに関してオリジナリティーはあっても、やっていることは先行の作品と何も変わらないように思う。そこで何か人間ドラマを表現するっていうわけでもないし、主人公が奇妙な事件に巻き込まれて闘っていくという王道的ストーリーがあるだけにしか見えない。別にアニメとしてどうこうする感じでもないし、ただの「アニメ化」ですね。

■Rio-Rainbow Gate!-

 こんな人が実在したら、カジノは崩壊するんじゃ…。提供がHEIWAって、、この企画はパチスロ業界の差し金か…?ギャンブルには幻想をってことかな。
 手に汗握る駆け引きが描かれるわけじゃないんだけど、ほんわか楽しく適度に面白い作品っていう感じだった。何が描かれているわけではないけれど、気楽な感じで楽しかったかも。クローズドポーカーをやっているときのエフェクトを見ていると、『咲-saki-』を思い出す。動きのないゲームをアニメで演出するときには、どうしてもエフェクト付けたくなるもんなのかなぁ。。
 悪くはないんだけど、良くもなかった。別に見なくてもいいかなぁ。。


■これはゾンビですか?

 いいえ、駄作です。もはやラノベ全盛期の残滓にしか見えない。もういい加減に安直な作品群からは卒業しようよ…。ただ記号的なツンデレ・無口・お人好し主人公はいらない。そもそも作品としては流行りモノなだけなんだから時期を逸すれば意味合いも薄れるし、これをアニメ化するタイミングとしてもズレてるように思う。演出も微妙なんだよねぇ。。展開が無駄に遅くって、特に目立つような演出もなく、アニメの時間の流れに対する配慮がないように思える。作品を連発して、いったいスタジオディーンはどこに向かっているのやら…。
 この作品を見ていると、至るところで『涼宮ハルヒの憂鬱』を思い起こされる。オマージュやパロディーにしては中身もなく技量もなく面白みもなく、その文脈を下敷きにして自ら何かしらの意味合いを重ねて表現するわけでもなく、下手したらパクりだと言われても仕方ないレベルに見える。たとえば、最初に歩が安穏たる日々への倦怠感を述べるあたりはキョンが一人で坂を登りながらつぶやいていた発言と重なるし、キャラクターからしてハルナはハルヒ、ユウは長門、そして巨乳ってだけではセラがミクルっていう感じ。「ただの人間には興味ありません!この中に、ネクロマンサー、魔装少女、吸血忍者がいたら、私のところに来なさい!!」だって!?まったく、あからさまにパロディーをやってないだけで、丸々パクっているようにしか見えないwそれらの要素でさえ、すべてが丁寧に説明されるわけではなく、記号的に扱われて省略され、なんの動機付けや裏付けもなく、なんとなくの雰囲気で物語に登場してくる。#02ではご丁寧に物語的な文脈を説明することのないお題目だけのお説教までしてくれる。如何にもラノベの常套手段ではあるけれど、これで作品として成り立つのかと思うと残念だよ。
 いや、『生徒会の一存』なんかもパロディーで成り立っているけれど、あれは完全にパロディーであることを自負しているギャグ作品だったし、あれは元ネタに対する風刺めいた要素も入っていたから一概に意味合いのないパクりとも言い切れない部分もあった。それに比べると、『これはゾンビですか?』は何もない。
 っていうかさ、こういっちゃなんだけど、言うほど変態に見えない…wそもそも前情報として変態アニメみたいな売りでハードルを上げちゃってるからそう見えるのかもしれないけれど、別に女装しようが、男がパンチラしようが、そんなのたくさんあった。まったく…。
 それにさぁ、声優さんに無茶なセリフを意味もなく言わせるのやめようよw三石さんになんてセリフを言わせるんだ…。これからも色々なベテラン声優がやることになるんだろうなぁ。。

■フリージング

 何がしたいのかわからなかった…。最初っから意味も与えられないままアクションシーンを見せられても、疑問符しか出てこないよ。しかも、それが何の戦闘であるのか軍人さんが説明してくれちゃうし、彼女たちの特殊能力についても授業中に生徒がご丁寧に説明してくれちゃうし、いちいち口調が説明臭い。まったく表現としては何の芸もない感じ。説明セリフのオンパレードほど白けるモノはないよね。文脈の間に見える行間の意味合いなんていう奥ゆかしさは微塵もなかった。演出も脚本も、これほど能のないことをするなんて、ちょっとショック…。意図的に狙ってやるわけではなく、無意味に女性の裸を出すところも微妙。萌え表現になってない。不要に残虐なシーンとか、自己犠牲のシーンとか、ただ絵的にショッキングなだけで、まったく心理に訴えかけてこない。すべてのシーンが細切れになっていて、意味の与えられていない部分が多かった。
 あのノヴァって敵が『ラーゼフォン』に出てきた敵にしか見えない。「ラー」とか歌うところも、その姿も、まるっきりパクりとしか言えないレベルで似てるんだけど。意図的にパロディーとして取り入れるわけでもなく、ただ単に意味なく似せるっていうのは反則でしかないよね。オマージュにしては寄りかかりすぎているし…。他にも気付かないところで、何かしら取り入れているところがあるんだろうなぁ。それが無意味に組み合わされているだけだから、ボロボロの継ぎ接ぎだらけの布にしか見えない。パッチワークを作るなら、もっと綺麗に。
 なんだか、全体的にヒドい作品だった。原作由来なのか、アニメ化の過程で劣化したのか、よくわからないけど、何にしてもプロに作品に見えない。あー、後味が悪い。



 アニメ見るときはヘッドホンで聞くんだけど、たまにおでこにぶつけるんだよね。リアルに痛い…。復活と言いながら、しばらく間を空けてしまいました。ちょっとオンラインのゲームにはまっちゃって…。久しぶりに感想を書いてみて、全然書けなくなっていることに気付いた…。毎日書かないとダメなのかなぁ。。

テーマ:見たアニメの感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2011/01/21(金) 02:57:46|
  2. アニメ四季報
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