土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『革命機ヴァルヴレイヴ』#02「666を超えて」の感想。

「ヴァルヴレイヴから離れてもらおう!」
「ヴ…、ヴ…。」
「その笑っちゃうロボットの名前だよ~。」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#02「666を超えて」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承のうえお進みください。




 いい感じ。のってきた感じ。キャラクターの内面を吐露するようなセリフが増えてきて、絡み合いも多くなって、いい具合にドラマが動き始めてきたと思う。ハルトが泣きながら悔しい思いを打ち明ける場面はルルーシュと重なっても見え、大河内一楼さんの面目躍如たる表現だった。メカアクションも鳥肌の立つような仕上がりになっているし、いやぁ、来てますよ。

■『機動戦士ガンダムSEED』の面影

「俺の知らないうちに、俺の肉体に何があった!?」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#02「666を超えて」より

 どこからともなく歓喜の声が…wどうにも急に『機動戦士ガンダムSEED』の匂いが漂ってきた。BL的な要素が多いのもそのひとつ。ジオールが中立国なのに高いメカの技術力を有しているとかは、SEEDのオーブ連合首長国と重なってくる。SEEDも非戦を訴えながら現実の戦争に対する注意喚起を要素として取りこんでいたけれど、今回も中国との領土問題や平和ボケを取り上げて現実の世界情勢を下敷きにしている面がある。ハルトがエルエルフの身体でアードレイの瞳を撃ち抜いたけど、ここでのアードレイのキャラクターやハルト・エルエルフとの関係性がSEEDのイザークと重なって見える。

「無駄な抵抗だ!ジオール本国は、既に無条件降伏した。平和ボケした君たちに、もう一度言おう。ジオールという国はもうない!ここは、我が大ドルシアの属領なのだ!」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#02「666を超えて」より

 こういう国家と国家の対立を描くのはガンダムシリーズでは定番でもあるし、この対立軸はスペースノイドの問題にもつながる部分がある。こういった面からも、明らかにガンダムの系譜を継いでいることは確実となる。確かに、SEEDはサンライズ作品の中でも異例の稼ぎっぷりだったようだし、それに続こうとするのは商業アニメとして正しい論理なのかもしれない。

■憎しみの連鎖に基づく動機付けと人間関係

「これからどうします?」
「ハルトさんの身体、取り返しましょう!」
「そうだな。このままじゃ落ち着かないし…。なぁ、ハルト!」
「それだけじゃダメです。あのロボットを取り返して、あいつらを、ドルシア軍を叩き出します!」
「ハルトさん…。」
「それくらいじゃまだ…、僕の失ったものと全然釣り合わないから…。あいつらは、ショウコを殺したんだ!」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#02「666を超えて」より

 まぁ、ショーコが死んでるわけないよね。声優に瀬戸さんを使っているあたり、そんな初回で殺して終わりなんて展開はありえないのです。とは言え、微妙に戸松さんが声をあてているサキとハルトの奪い合いの展開に…。瀬戸さんvs戸松さんという新旧ヒロイン声の対決みたいな様相になってきた!
 もとい。自分の大切な人が殺されたとか、動機付けとしてはわかりやすいし簡単に納得できるものだと思う。しかし、ちょっとずるい。あまりに動機付けとして記号化された展開になっているように見えてしまうし、その分、安易さが目立ってしまう。

「無理するなよ、アードレイ。まだ傷が…。」
「だから、私が行くのだ。」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#02「666を超えて」より

 こういう憎しみを動機として人との関係性を構築するっていうのも、どうにも安易で明快ながら冴えない。身体を傷付けられることも、大切な人を殺されることも、どちらも絶対的な動機を身に付けることになる。なるんだけど、それをやった時点で虚構性が強くなってきてしまう。どう考えたところで、それは日常世界での出来事ではなく、そんな事件が起こった時点で当事者も観客も非日常に近い空間へと誘導されてしまう。世界情勢を踏まえて現実をかすめる内容を持ちながら、そこへと主人公たちを向かわせる動機付けがあまりに短絡的でリアリティーに欠けるような気がする。

■交錯する日常と非日常

「殺したのか?」
「いけませんか?これは戦争なんですよ。」
「しかし…。」
「ショウコを殺しておいて、自分は死にたくないなんて、ありえない。」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#02「666を超えて」より

 前回に引き続き、殊更に日常と非日常の温度差を強調する気配がある。平和ボケで安穏と暮らしている「お客さん気分」な人々をツイッターなどを通して描く一方で、主人公たちが否応なく戦争に巻き込まれる様子が対照的に表現される。ただ、これもまた形式的というか、上っ面を舐めているだけのような表現に留まっている気がしてならない。いや、いいんだけど、むしろ、ウジウジするハルトを描いて欲しい気もしてしまう。

「仇ぐらいとらなくちゃ、僕は僕を許せない。」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#02「666を超えて」より

 主人公ハルトの動機にしたって、ショウコが生きていたからには次回からどうなるのか不審ではある。結局、あのハルトの怒りはなんだったのか、それに巻き込まれたエルエルフは悲惨じゃないのか。ルルーシュには「撃っていいのは、撃たれる覚悟のあるやつだけだ!」と言わせ、今回もハルトは同様の発言をしていた。しかし、ハルトは自分が撃たれる覚悟があったのかと言うと、ものすごく怪しい。単に他人の復讐を気取っているだけにしか見えず、言ってしまえば、お多感なお調子者にも感じられる。彼にとっての動機はショウコの生存によって無効となり、より一層、ハルトの動機が空虚なものだったことばかりが強調されてしまう。



 相変わらずのピンク爆発ながら、爆発の瞬間にデブリが飛び散る作画は手間がかかってそうな感じだった。やっぱり爆発は手描きに限る。そして、戦艦を「ドルシアは…、出て行けっ!!」と言いながら蹴りつけるハルトくん。怒り余ったときにはメカの素手で殴るっていう表現は健在でした。まだまだ全体像が見えてこないけど、ワクワク感が止まらない!

テーマ:見たアニメの感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2013/04/20(土) 02:11:50|
  2. 革命機 ヴァルヴレイヴ
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