土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『革命機ヴァルヴレイヴ』#03「エルエルフの予言」の感想。

「俺と契約しろ、時縞ハルト。俺たちは、ドルシアを革命する!!」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#03「エルエルフの予言」より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承のうえお進みください。




 とりあえずのツカミを終えて、じっくり物語を展開させ始めた感じ。毎度毎度アクションをやっていたら制作が持たないからね。。割と落ち着いた回ではあったけど、どことなく嫌な気配が漂ってきた。もしかして、そんなにシナリオが練り込められていない?大きな物語の流れや人物の感情の起伏は気にならないけど、どうにも記号的な設定の取り合わせに矛盾が出そうな予感がしてしまう。

■売れ線の取り合わせ

「真暦71年。総人口の7割を宇宙へと送り出した人類は、大きく2つの勢力に分かれていた。軍事同盟から発展したドルシア軍事盟約連邦と、貿易協定を拡大させた環大西洋条約機構アルスである。この二大勢力の狭間で経済的繁栄を手にした、第三国があった。ジオール。中立・平和を謳い、平穏を謳歌していたが、ドルシア軍の奇襲により、歴史は大きく混沌へと舵を切った。」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#03「エルエルフの予言」より

 前回も指摘した通り、これは『機動戦士ガンダムSEED』に登場した「オーブ連合首長国」の立場と似通っている。その他、従来のヒット作から要素を抽出した設定が多数確認される。ヴァルヴレイヴという機体そのものが世界の命運を握るものである点は『機動戦士ガンダムUC』のユニコーン・ガンダムと同一、時縞ハルトがヴァンパイア的能力を発動させるときの演出が『コードギアス 反逆のルルーシュ』でのギアス能力発動の表現と類似、主人公が乗機と出会うまでの展開はガンダムシリーズの定石を踏み、ヴァルヴレイヴが飛行時に残す光跡は『交響詩篇エウレカセブン』のトラパーの波を想起させる。大きなところはこんな感じ。
 このような王道の復唱は別に問題がない。ただ、それらが有機的に物語中で作用していなければ、それは具合が悪くなる。
 ツイッターというビッグデータを設定として取り込んだ点が最も不可解。あれだけ非戦闘地域の人々の他人事っぷりを初回で演出したにも関わらず、ここに来て問題として取り上げることをしなかった。学園の生徒たちも日常を気取ってお客さん気分でいた様子を強調していたけど、それも棚上げな状態になっている。ヒロインが死んだことを戦いの動機としていた主人公だったのに、ヒロインが生還してからも動機には触れないまま英雄を気取っている。
 視聴者の気を引くような展開をやっていたにも関わらず、今回の話数ではバッサリと切り捨てたかのような感じだった。今後の話数で取り上げることがあるのかな?エルエルフが脱出するときの状況にしても、軍の対応に関する考證が足りずに世界観のリアリティーにキズを与える結果ともなっているように見受けられた。
 あっちこっちから設定を援用しているのはいいんだけど、あんまり世界観に馴染ませられていない印象がある。継ぎ接ぎ感が出ないことを祈るのみ。

■異端者の文脈

「やっぱり僕は、人間じゃないんだ。みんなにも何をするかわからない!」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#03「エルエルフの予言」より

 世の中の人々と違った資質を持つために、社会に馴染もうとしても馴染めない様子を描いた作品は多い。というか、こういった性質を極端に記号化したものが「中二病」ということになるのかな。ある意味、思春期の誰もが経験する世の中からの疎外感だったり、自我を確立するまでの不安定な状態だったり、そういう社会と自分の関係性や自己認定に取材したのが「中二病」であり「異端モノ」の文脈だと思う。
 今回の作品も明らかにその文脈を踏もうとしている。たとえば、『人狼 -JIN ROH-』(2000)や『Witch Hunter ROBIN』(2002)や『BLOOD+』(2005)が同系統の作品として思い当たる。自身の持つ超人的な能力のために、普通の人間と交わりたくても交われない。そんな葛藤を描く点が共通する。ハルトがショーコに告白しなかったときの心境がそれに当たる。確かに、今までのメカアニメでは取り上げられて来なかったかもしれない。そう考えると、本作は「メカ×異端」の作品なのかな。

「ベストセラー作家も、金メダリストも、そして、うちの大統領でさえも、君のフレンドだ。」
「すごーい、フレンドが7億人だって!」
「強大なドルシア軍を相手に、たった一人で抗う高校生。ついたキャッチフレーズは世界と戦う少年。気に入ったかい?」
「そんなの…。」
「今や君は、ジオールに残された唯一の希望。ドルシアの暴虐と戦う象徴なんだ。」
『革命機ヴァルヴレイヴ』#03「エルエルフの予言」より

 従来の異端モノと異なる点はと言えば、主人公が表向きは世間に受け入れられているということ。本人の本当の姿を知らないにも関わらず、勝手に救世主に祀り上げるツイッターの為せるわざなのか。世界と戦う少年という上っ面と、ヴァンパイアという本性と、その間で葛藤するハルトが描かれるとしたらいい感じ。
 とは言え、ハルトを名乗ってツイートした記事を疑わないあたり、「成りすまし」を危惧せずにリアリテイーを失っている。やはり記号的。



 ヴァルヴレイヴを使って、ハルトとエルエルフが協力して、ドルシアもジオールも革命しちゃうんですね、わかります。きっと、「俺の身体を使って脱出しろ!その作戦が最善だ。」とかエルエルフが言って、自らハルトに身体を差し出す展開とかがあるわけですね、わかります。最終話が近くなると、幼馴染のショーコが無惨にも死ぬわけですね。まるで『コードギアス 反逆のルルーシュ』のシャーリーや『ギルティクラウン』の校条祭(めんじょうはれ)のように…。あちこち設定を継ぎ接ぎするのはいいけど、ラノベ病にならないことを祈るばかり。

テーマ:見たアニメの感想 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2013/04/27(土) 00:20:18|
  2. 革命機 ヴァルヴレイヴ
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