土星蜥蜴の「筆のすさび」

日々雑感。 アニメ文化に関する気ままな評論・感想を書き連ねます。

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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』( YOU ARE (NOT) ADVANCE )の感想。

「さぁ、約束のときだ、碇シンジくん。今度こそ君だけは幸せにしてみせるよ。」
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』( YOU ARE (NOT) ADVANCE )より

以下、ネタバレが多分に含まれますので、ご了承の上でお進みください。


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 気持ち悪い…w映像はよっぽど良くって、ゾクゾクするようなものだった。けれど、ストーリーは新しい要素も多くあって「破」って感じがしたけど、古いものとの入り混じり具合が気持ち悪かったかな?まぁ、「分かりやすいエンターテイメント」を目指しているようで、確かにセリフやシナリオも一般ウケするようなものになっていたけど、それも劣化とも取れるような改悪だったように思えました。
 いや、分かりやすくしようとして、今までいい意味で働いていたエヴァの分かりにくさの作用が薄らいでいた。だって、キャラが自分の心情をわざわざご丁寧にも口数多くしゃべってくれちゃうし、ひとつひとつの表現を丁寧にやってくれるのはいいんだけど、そのために解釈に制限がかけられちゃって、誰しもが自分の想定する受け止め方をすることができない状況になっちゃってるかな。過去のエヴァは解釈の揺らぎができるような曖昧な部分や説明されない部分があったからこそ、それがひとつの要因となってあれだけ幅広いウケを獲得できたんだと思うけど。。。
 それに、ちょっと媚び過ぎというか、遊びすぎ?wメガネ、巨乳、ギリギリパンチラしないスカート、BL、教訓的要素、宗教的なガジェット、他にもいろいろと観客の趣向に対応するような要素を散りばめてあって、ここまでやっちゃうと、ちょっと作品を下品にしちゃってるかな?そんなことより、脚本やキャラをもっと掘り下げてほしかった感じ。本筋の印象が悪いだけに、こういった遊びの部分が悪いかたちで目についちゃうんですよね(^_^;)エンターテイメントとしては、いいんだろうけど。
 っていうか、これってエヴァでやる必要あったのかな?なんか「破」は今までのエヴァと少し空気が違っていたように感じました。明るかった。悲壮感が薄かった。新しく作り直してるんだから、それでいいんだろうけど、エヴァっていう看板を背負う必要ってあったのかな?タイトルも世界観も何もかも最初から作り直したほうが、よっぽどいい作品を作れたような気がしてならない。中途半端なんですよね。何がしたいのかわからなかった。統一感がない感じ?一番の中心にある本筋は前作を踏襲しながらも、飾りの部分が少し変わってるだけ。やるなら徹底的に新しくして、今の時代に合うように根本的な部分から作り直せばよかったと思うんですよね。結局、新しいキャラのマリも今までのエヴァを破壊するだけのインパクトを持たなかったし。
 今回の作品は、前回のサードインパクトで世界がカオスの状態に陥ってから、もう一度、再構築された世界になるんだと思ってました。だから、出てくるキャラクターや世界観も前回とは違う。面影はあっても、完全に変えちゃってよかったんじゃないのかな?それで、アスカの名前も変わっていたんだと思ったんです。でも、そうじゃなかった…、のかな?まだ「Q」を見てないんで、分かりませんがw庵野さんが今の時代をどう切り取ってアニメに反映させるかってところに期待していたのに、昔のエヴァを引きずりながらちょこちょこ改作しただけに留まっていて残念です。そんな新旧の混沌と入り混じった様子が気持ち悪かった。

 とりあえず、ここまでが所感です。以下、具体的に検証しながら進めます…、が、劇中のセリフを引用しますので、完全にネタバレします。映画館でパンフレット買ったのですが、なんとネタバレ防止のためにわざわざシールで厳封されていました。まぁ、自分は見る前に頑張ってシール剥がして読んじゃいましたけどwしかも、開けたら袋とじで読めないページがあったしwwどうやらネタバレに神経をとがらせているようですので、以下に進む方はご注意を。というか、これ以上進むと、完全にネタバレしますので、引き返すなら今のうちです。
 尤も、こういった情報を先に摂取したくらいで価値のなくなる作品はダメダメだと思いますが…。やっぱり、繰り返し見たくなる作品こそ良作のひとつの基準だと思いますから。ただ、こういった考えはエンターテイメントや著作権・興行の観点からは否定されるものなんでしょうけどね。。。

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■シナリオ

 基本的には#19「男の戦い」までの内容でした。最後は初号機が暴走して終わり。ただ、その暴走も#19のものとは違っていて、サードインパクトを引き起こすほどのものでしたけど…。

マヤ「そんな…、形状制御のリミッターがはずれています!解析不能!!」
リツコ「人の域に留めておいたエヴァが、本来の姿を取り戻していく…。人のかけた呪縛を解いて、人を超えた神に近い存在へと変わっていく…。天と地と萬物をつなぐ、相補性の巨大なうねりの中で、自らをエネルギーの凝縮体に変身させているんだわ。純粋に人の願いを叶える、ただそれだけのために。」

 とにかく、シナリオに大きな変更があったと言えば、この部分に加えて三号機がシトに汚染される事件でのテストパイロットがトウジではなくアスカになっているところです。最初、すごくびっくりしたwアスカは死亡までは行かなくても、隔離されることに。ホント、アスカはさらっと登場してさらっと消えましたw
 他にも変更点はいっぱいあるんですが、それはおいおい。でも、その変更点は大きなシナリオの変更というよりは、キャラクターやその扱いをめぐっての変更に留まっている感じです。今回はキャラクターが大きく変わった。だから作品の雰囲気も変わってくるし、シナリオにも影響がある。そういう意味で考えると、昔と同じエヴァの世界において、もしキャラクターがこんなんだったらどういう結末になるのか、っていう感じで見るのがいいのかもしれません。今回はシナリオの面では、そこまで取り上げるほどの目覚しい特徴はなかったかな?
 でも、相変わらずゼーレのキール議長が言う死海文書の「外典」とか、月面におけるMark.6の建造とか、カヲルくんの発言とか、次の「Q」に向けた布石はいろいろと仕掛けつつの展開になっています。カヲルくんは、碇ゲンドウに対して「はじめまして、お父さん」なんて言ってるけど、どういう意味なの?最後のEDが終わってから、Mark.6に乗って地表に降下してくるカヲルくんは「さぁ、約束のときだ、碇シンジくん。今度こそ君だけは幸せにしてみせるよ。」とも言ってるし。
 そう!やっぱり、この「今度こそ」って発言を聞くと、このサードインパクトが二度目以降のものなんだなぁと思うんですよね。つまり、前回の劇場版で起きたサードインパクトを経て、世界が再構築されて、新たに始動した世界でもう一度サードインパクトが起ころうとしているってこと。同じ時間を何度も繰り返すことによって、試行錯誤しながら新しい世界への更新を行おうとする点では『マトリックス』や『ゼーガペイン』にも共通するところがありますよね。マトリックスでは主人公のネオが管理者に到達した時点で、すでに十人近いネオの存在があったことを示唆されますし、ゼーガペインでも同じ時間を繰り返しながら、なんとか問題を解決してその世界を脱出しようとしている。
 でも、もう少しその設定を活かして作って欲しいなぁ。単にエンターテイメントを作るんじゃなくって、しっかり中身のあるものにしてほしかったwとにかく、次の「Q」が出ない限りなんとも言えませんが。。。

■キャラクター

 そう、今回の一番の特徴はキャラクターです。大きな変更!っていうか、みんなコミュニケーション能力が上がってるんですよwシンジがおしゃべりになってるwwそれは、先にも触れたように「分かりやすさ」や「エンターテイメント性」からくるものなんでしょうけど、テレビシリーズとは明らかにキャラクターが違っています。違和感ありあり。。だから、エヴァじゃないように思えちゃうんです。でもでも、シンジは今回あんまりピックアップされない感じです。むしろ、アスカとレイが多く取り上げられてるかな?まずはキャラごとに見ていきます。

 いやぁ、シンジが積極的なんですよwアスカが三号機の事故で隔離され、レイが使徒に捕食された上で、最後は自分の幸せのために行動を起こすんです。こんな自発的で決断力・行動力のあるシンジは珍しいwしかも、表情や声のトーンが気のせいか明るい。昔のようにくよくよして、葛藤しながら自問自答を繰り返すような、そんな陰鬱な表現はあまり強調されていなかった。というより、今回は存在感があまりなかったような気も…w
 とりあえず、そんなシンジくんへの扱いがわかるシーン。最後の最後、初号機が暴走してレイを助けようとする場面です。リツコは「やめなさい!シンジくん!!人に戻れなくなるっ!!」なんて止めるんですけど、ミサトは「行きなさい!シンジくん!!誰かのためじゃない、あなた自身の願いのために!!」なんて後押しをするんです。今回は「エヴァになぜ乗るのか」「エヴァになんのために乗るのか」という点がひとつのポイントになってましたけど、そこでシンジの自発的かつ内在的な動機によってエヴァに搭乗することを説明的にやっちゃったwわかりやすいからいいけど…。

「ダメなの…。もう私はここでしか生きられないの…。」
「綾波…!」
「いいの、碇くん。私が消えても、代わりはいるの。」
「違う!綾波は綾波しかいない!!だから、今、助ける!!」

 シンジがこんなにもハッキリとした動機によって行動することって珍しいですよね。。。レイが使徒に捕食されて取り込まれた状態にあったのを、シンジがサードインパクトを起こしそうになりながらも助け出そうとする場面です。レイ自身は何人も自分のコピーがいる存在であることを暗に自覚しながらも、シンジが目の前にいるレイこそ自分の知っているレイであるとして助けようとする点がびっくり。

 その点、レイも昔の作品とはだいぶ違うキャラクターになってるんです。彼女も積極的になっていて、あまり陰がない。確かに、自分の存在がコピー可能なものであると悟っていることは、水族館の場面でわかるんです。レイが魚を見ながら「この子たちは、この中でしか生きられないの。私と同じ…」と言っていますが、それは「エヴァでしか、人とつながれない。」と言っているところと通じます。自分は誰かに管理され、エヴァに乗ることでしか生存意義を持ち得ない。
 けれども、レイはそれに反抗します。なんてったって、「あたしは人形じゃない。」なんて言ってますしw特にシンジに対する好意については、昔とは大きく違っていました。なんと!あのレイがシンジに手料理を作ろうと、手に包丁傷を作りながら料理の練習をするんですwしかも、ゲンドウとの仲を取り持とうと、シンジも呼んで食事会まで主催する始末…。招待状まで作って、、、封筒には花柄のシールで封してあるし。教室に入れば「おはよう」と挨拶するし、頬は染められまくりだし、シンジに「ありがとう」と言った後に「ありがとう…。感謝の言葉…。初めての言葉…。あの人にも言ったことないのに…。」なんて言うんです。もう、昔のレイとキャラが違う!wしかも、決定打がこれ。。。

「碇くんと一緒にいると、ぽかぽかする。私も、碇くんにぽかぽかして欲しい。碇指令と仲良くなって、ぽかぽかして欲しいと思う。」

 もう映画館で笑いをこらえるのに必死でしたw「ぽかぽか」ってwwいやぁ、人形なりの恋を頑張って表現しようとしたんでしょうね。。。他にも。

「二番目の子に伝えたいことが…」「ありがとう。」

「ATフィールド、全開!碇くんが、もう…、エヴァに乗らなくてもいいようにする!!だからっ…!!」

 なんてのもありました。その食事会の日が三号機のテストを行う日だったんですけど、その日にテストパイロットをやってくれるアスカに電話で一言。「ありがとう」そして、使徒に捕食される直前に、決死の覚悟で使徒にN2爆雷を持って突進するときのセリフ。シンジのためにエヴァに乗るんですねぇ。なんか、さっきのシンジの「違う!綾波は綾波しかいない!!だから、今、助ける!!」っていうのと合わせると、くっさ~い感じでたまりませんw人間関係が変わってるし。。。
 それに、アスカはアスカでだいぶ変わってるんですよねぇ。そもそも、三号機の事故で隔離されてしまうために、登場する場面もそこまで多くないんですけど。いや、意外に「破」の中で一番印象に残ったのはこの場面だったかもしれない。

「どうしたの?アスカ…。本番前に?」
「なんだか、ミサトと二人で話がしたくってさ。」
「そう…。今日のこと、改めてお礼を言うわ。ありがとう。」
「礼はいいわ。愚民を助けるのが、エリートの義務ってだけよ。もともとみんなで食事ってのが苦手だし…、他人と合わせて楽しいフリをするのも疲れるし…、他人の幸せを見るのも嫌だったし…、私はエヴァに乗れればよかったんだし…、もともと一人が好きなんだし…、馴れ合いの友達はいらなかったし…、私をちゃんと見てくれる人は始めからいないし…。成績のトップスコアさえあれば、ネルフで一人でも食べていけるしね。でも、最近、他人といるのもいいんだって思うこともあったんだ。私には似合わないけど…。」
「そんなことないわよ。アスカは優しいから。」
「こんな話、ミサトが始めて!なんだか楽になったわ。誰かと話すって、心地いいのね。知らなかった…。」
「この世界は、あなたの知らない面白いことで満ち満ちているわよ。楽しみなさい…。」
「うふっ、そうね。ありがとう、ミサト。」

 これが三号機のテスト直前の会話です。ここまで赤裸々にアスカが自分のことを話したことなんてなかった!しかも、なんていうか、アスカのセリフっていうより誰かに言わされているかのような内容のないセリフ。もっとアスカってひねくれてて、こんなに素直じゃないですよね。。なんか大人な感じっていうか、自分の存在を証明あるいは確保するためにエヴァに乗っているって設定。なんか薄いなぁ。。。昔は「ママ」との関係や加持さんとの関係があって、細かく掘り下げられていたのに、残念。そう、アスカが加持さんのこと好きって話は一度も出なかったんです。接点すらなかった。それも変更点。
 どうやら、アスカを自分の力で生きていこうとする少女として短絡的に描こうとした形跡が見受けられます。特に、来日した後に、なぜかマペットを操りながら「あいつらともちが~う、あたしはとくべつ。だから、これからも…。」「一人でやるしかないのよ、アスカ。」って言わせたり、「ずっと、一人は当たり前なのに…。孤独って、気にならないはずなのに…。」とか、「私が天才だったから、自分の力でパイロットに選ばれたのよ!コネで乗ってるあんたたちと違うのっ!!」ってレイに言ったり、どうも「自分の力で…」っていう設定が前面に押し出されて、それ以外の部分が見えてこない。
 あ、そうそう、さらに、アスカがシンジの布団にもぐりこんでキスしそうになるシーンがありましたけど、そこでもアスカは口数が多いんです。今回はキスしそうにもならず、ただ背中を向けて会話するんですけど。なんか、アスカは自分の力で一人でなんでもできるって思ってたらしいですけど、シンジとの出会いでどうしてか他人と一緒にいることをいいと思ったようです。というか、そう読み取って欲しそうな展開でしたwアスカもシンジのために料理の練習しちゃうしwwなんか、ベタな三角関係が作られてました。
 その布団でのシーンにおける二人の会話。

「アスカは、どうしてエヴァに?」
「愚問ねぇ。黙ってなさいよ、バカシンジ。自分のためよ、エヴァに乗るのは。あんたはどうなのよ?」
「よく、わかんない…。」
「んっ、あんたバカ?そうやって責任逃れしてるだけなんでしょ?」
「父さんに褒めて欲しいのかなぁ…。今日は初めて褒めてくれたんだ。初めて褒められるのが、嬉しいと思った。父さん、もう僕のこと認めてくれたのかなぁ?ミサトさんの言っていた通りかもしれない。」
「あんたって、ホントにバカね。」

 ここでもハッキリ説明しちゃうんですよねぇ。とりあえず、エヴァに乗る理由を語る場面として、もう一例。マリとシンジの会話です。

「いてってってって、死んじゃうとこだったにゃ…。あれ?なんでこんなトコにいんの?一機足りないと思ったら、そうゆうことか。」
「僕はもう、乗らないって決めたんだ。」
「エヴァに乗るかどうかなんて、そんなことで悩むやつもいるんだ。だったら、早く逃げちゃえばいいのに。ほら、手伝うからさ!」
「もう乗らないって決めたんだ。乗らないって決めたんだ。乗らないって決めたんだ!」
「そうやっていじけてたって、何にも楽しいことないよ?」

 「にゃ」ってwwシンジは「乗らない」って言ってるくせに逃げないんですよ。でも、マリにレイが捕食されるシーンを見せられて、発憤したのかエヴァに乗ることを願い出るわけです。確かにテレビ版よりかはエヴァに乗る動機がハッキリしていて分かりやすいけど、どうなのかな?まぁ、結局はレイを助けるっていう願いのために自らエヴァに乗ることを決意するんですよね、わかります。
 まぁ、そんなことよりも、マリ!!キャラが薄っぺら!!wびっくりしたwwしっかり出すのか、それともハッキリ出さないのか、どっちかにしたほうがいいよ。。。中途半端に関わらせてるから、なんかよくわかんないキャラでした。っていうか、あのキャラの背景がつかめない。初登場の場面ではこんな感じ。

マリ「初めてなんで、日本語で。」
加持「新型の支給、間に合わなかったか…。」
マリ「胸がキツくて、ヤダ!」
加持「おまけに急造品の機体で、いきなり実践とは、まことにすまない。」
マリ「やっと、乗せてくれたから、いい。」
加持「お前は問題児だからなぁ。ま、頼むよ。」
マリ「動いてる、動いてる。いいなぁ~!わくわくするなぁ~!さて、エヴァンゲリオン、仮設五号機、起動!!」

 そう、なんか軽いというか薄いキャラなんですよね(^_^;)坂本真綾さんの声でなんとかキャラを維持している感じ。坂本さんじゃなかったら、キャラが崩壊してたんじゃないのかな?こうやって文に起こしてみても、なんかキャラの統一感に欠けるし。ゲーム感覚っていうか、ずいぶんと好戦的なキャラクターで、大人として割り切ってやってるというよりも、深く考えずにひとつの目的に向かって突き進む感じ。だから、戦闘にも緊張感がないんですよ。歌を歌いながら使徒と戦ったりするしwなにより、エヴァのキャラっぽくないんですよ。明るすぎて、陰がない。まぁ、「破」として、今までのエヴァを変える気持ちで出すんなら、その設定も納得できる部分はあるんだけど、でも他の方法があったんじゃ?今のところ少ししか登場してないから、エヴァを塗り替えるほどの影響力をストーリーに及ぼしてないんですよねぇ。というか、そもそも本筋はおおよそ昔のものを踏襲しているから、その発想を持っている限り、どんなにマリを出そうとも旧習を突破することなんて無理なんじゃないのかな。。。
 キャラクターとしては、『交響詩篇エウレカセブン』のアネモネを思い出しました。なんか似てるwアネモネみたいに過去のトラウマとか自我とかなんか、そういう人物背景が「Q」で取り上げられることを期待です。「破」では、なんかこじ付けみたいな登場しかしない印象でした。

■大人と子供の対比

 そのマリが最初に使徒を撃破したときのセリフ。

加持「五号機の自爆プログラムはうまく作動してくれたのか。折り込み済みとは言え、大人の都合に子供を巻き込むのは気が引けるなぁ。」
マリ「自分の目的に大人を巻き込むのは、気後れするなぁ。さよなら、エヴァ五号機。お役目ご苦労さん…。」

 この「自分の目的」が気になるんですよね。なんなんだろ?今回はその尾ひれすら出さなかったwでも、今回の作品ではこの「大人」と「子供」の対比が妙に強調されてるんですよ。。昔のはこんなところに意識を払ってなかったと思うけど。っていうか、加持さんがその「大人」の役回りで何回も使われるんです。ミサトと居酒屋で会話してるときも、こんな感じ。

ミサト「学生時代とは違うわよ。いろんなことは知ったし、背負ってしまった。」
加持「お互い、自分のことだけ考えてるわけにはいかないか…。」
ミサト「シンジくんたち、もっと大きなものを背負わされてるし…。
加持「あぁ。子供には重過ぎるよ…。だが、俺たちはそこに頼るしかない…。」

 これ以外にも、水族館に行ったときやスイカをいじってるときもシンジに加持が教訓めいたことを言うんです。この設定、、何?何を目的としてこんなことを取り込むのかわからなかった。あんまり本筋に影響を与えない設定なのに、なんでここまで強調するのか意味がわからない。ただ教育的な内容を取り入れたかっただけ?安易だよなぁ。。

■絵

 いやぁ、絵はとびっきりキレイだった。っていうか、キレイっていうより、動きや重みっていうのがよく表現されていた。この「破」は、むしろ、戦闘シーンが多めでしたから、見所はストーリーの展開なんかよりそこですよね(^_^;)しょうがない。。ただ、アスカとシンジの驚きの表情がコミカル過ぎて、エヴァらしくなかった。

■音楽

 なんか、今までのエヴァと雰囲気が違う。っていうか、残虐なシーンやシリアスなシーンで使われる歌は何?まずマリが最初の使徒を倒すときに水前寺清子「三百六十五歩のマーチ」、三号機を使徒として撃破するときに森山良子「今日の日はさようなら」、最後の使徒を倒してレイを助けようとしているときに「翼をください」。いや、マリが歌っているときはキャラクターの設定とも合っているだろうからいいんですけど、特に三号機のときの歌は意味がわからない。かえって残虐性を強調したいってこと?歌の意味合いと物語の展開とを重ね合わせて理解させたいってこと?いろいろ考えられるけど、ちょっと曲と場面のミスマッチが異様な存在感を放っていた。

■変更点とそのほか

 はぁ、なんか疲れたwここまでで大方のことは触れたかな?でも、他にも細かいか大きいかはよくわかんないけど、変更点はいっぱいあります。使徒も違ってたし、その使徒の倒し方も違うし、二号機にマリが乗るし、ネブカドネザルの鍵なんてものが登場するし。でも、あまりにもキャラクターが変わってるから、そっちに目がいっちゃいますwそんなことより、ストーリーを根本的に変えて欲しいんだけどなぁ。まぁ、「Q」を待つのみですね。

■人類補完計画

 テレビ版での人類補完計画って、基本的にゼーレ→ネルフ→チルドレン⇔スポンサー・プロデューサー→制作サイド→視聴者っていう対応構造を持っているんだと思ってます。この計画の目的は、お茶の間の子供たちにシンジという人物を追体験させることによって、自発的な生き方を啓発すること。ちょっときな臭いから嫌いなとこでもあるんですけど。でも、そんなメタな発想で見ると、いろいろと設定がすんなり理解できると思います。今回はこんな感じはしなかった。どうやら、新劇場版ではそんなメタな構造は取らないみたいです。まだまだ「外典」という言葉ばかりが先行しちゃって、今回の補完計画の全容が見えませんから、今後とも注視する必要がありそうです。



 まぁまぁ、ここまで長々と書いてきましたw新劇場版の話の展開としては、序+破→急って感じ。序→破→急ではないですよね。。どうも制作段階から序と破は同時進行で制作が進んでいたみたいだし。さぁて、公開はいつになることやら(^_^;)

「レイとシンジを取り込んだまま凍結されるエヴァ初号機。廃棄される要塞都市。幽閉されるネルフ関係者。ドグマへと投下されるエヴァ六号機。胎動するエヴァ八号機とそのパイロット。ついに集う、運命を仕組まれた子供達。果たして、生きることを望む人々の物語は、どこへ続くのか。次回、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q!さぁ~て、この次も、サービス、サービス!」

テーマ:ヱヴァンゲリヲン新劇場版 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2009/06/29(月) 05:31:30|
  2. ヱヴァンゲリヲン新劇場版
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  1. 2010/04/06(火) 17:00:41 |
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